身を護る対策

ネイピアが作戦の為に一人その場を去った後、

残されたラジアナ、ナルータ、アイピスの3人はそれぞれに役割を分担をして

ストレンジ物質が万が一迫ってきたときの対策を準備していた。




「ねえ、アイピス?

クマムシの細胞の解析はもうできそう?」


「もう少しノラ。

ラジアナの方は準備しないノラ?」


「あたし?

あたしの方はもう準備終わってる。

このコ、愛犬ファンシーちゃんを時空転送してくるだけだから」


「そう言えば、ネイピアが言ってたノラね。

ラジアナの防御を全体化するとかなんとか」


「よく覚えてるじゃん。

アイピスにはまだ見せたことなかったかな?

あたしと愛犬ファンシーちゃん組んだら無敵なんだよ」


「ところで、さっきからナルータをみないノラね?」


「え? あ、確かに」





「私のこと〜?

こっちにいるよ〜!」


「あ、いるじゃん。

でも何で?

さっきまでしばはく見なかったような」


「そんなことより……、

あたしはどんなことをして

二人に協力したらいいのかな?」



「アイピスの手伝い」



「ちょっとー!

それって、つまり雑用ってことだよね?

あたし、攻撃力最強になれるんだよ」


「攻撃力最強でも、敵味方構わず暴走しちゃうじゃん。

それにあんたの攻撃、

ストレンジ物質に触れた瞬間にストレンジ物質に取り込まれるオチだからな。

残念だけどナルータ。

あんたにストレンジ物質は相性が悪く

荷が重すぎるんだよ」


「それを言ったらラジアナちゃんだってさ、

絶対防御でストレンジ物質の伝染まで止めらるかなんてわからないよね?」


「そこはあたしも心配だったから、

本当に大丈夫かネイピアに念を押してきいてみたんだ。

なんでも、非常に特殊な人工 で作られたあたしのバリアーの表面では6種類のクオークがバラバラの状態で泳ぎ回ってるからだって。

そのかくはんの作用でストレンジ物質の表面張力が掻き乱されることで、

結果ハドロンレベルでストレンジレットの配列を破壊するんだって。

だから、ガンマ線からの被害がどうなのかはおいといて、

ストレンジ物質はあたしのバリアーにかするスレスレの部分で粉々のチリと化すらしい。

だから、問題無いってね」


「あ!でもでも、

いくらラジアナちゃんの防御がいくら万能だとしてもさ、ラジアナちゃんの防御にも、ファンシーちゃんの全体化にもスタミナ消費するよね?

神通力が最後まで持つかどうか大丈夫なのかな?」


「それは確かに心配だよね。

そこはネイピアも期待は出来ないって言ってた。

だから、あたしが神ウニを発動するのも、

ファンシーがステラシアンに変身するのもネイピアが戻ってくる直前ってこと。

だから、ここはあたしがネイピアに何度も念を押されたところなんだけど、

もしネイピアが戻って来るまでにあたし達3人がストレンジ物質に襲わそうになったら、自分達で何か作戦を立てて回避しないといけないってわけ。


一旦、この星のコアにブラックホールが生まれさえすれば、後はストレンジ物質もこちらに迫ってくるどころでは無いはずだから、

爆発の衝撃やブラックホールの重力作用の影響ができるだけ少ないタイミングで、防御を解いて全員全速力でこの星から脱出する。

以上が作戦の説明。


ほとんどネイピアから聞いた内容の受売りだけど、

どう、あたしの説明だけど、どうすればいいかちょっとはわかった?」

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