ネイピアとアイラ

「最後の一つ、え~い!」


「ガシャ~ン!


…………」


「ねえネイピア?

あたし、やったのよ……ね?」


「ええ」


「ガシャン! ガシャン!

ガシャン!」

ラジアナの突いた数字から次々に連鎖反応をお越し、どんどん体積が少なくなるその光景に、

ラジアナは某スライムのパズルゲームを思い出した。


「ポン!!」


「あ! ナルータの姿戻ったよ」


「あ痛たたぁ~!」

元の少女の姿にもどったナルータは、

尻餅をつき頭のタンコブを両手で庇っていた。

「痛った~い!

二人ともちょっとは手加減してよね~!」


「ごめんごめん。

あんな作戦初めてでアタシにも加減わからんかったし~!」






じ〜。

じ〜。


「あのねネイピアちゃん?

あたしの顔にまだ……、何かついてる?」


「どうしたんだよネイピア?

さっきからナルータのほうをただボ〜と見つめてて、心ここにあらずって感じだよ」


「あら、ごめんなさい。

ちょっと気になることがあってね」


「え、え……?」


「ほら、ナルータどういう反応していいか困ってるじゃん。

それにしても、ネイピアがボ〜とするなんて珍しいじゃん」



「ごめんなさい、ナルータ。それにラジアナも。

ところナルータ?」


「なに?」


「私達はあなたが負けたからって何かペナルティー

をかすつもりは無いわ。

そうなんだけれども、

一つだけあなたに聞いてもいいかしら?」


「え? いいけど何?」


「あなたはアイラにどこで出会ったの?」



「出会ったって言うかね、あたしの夢に出てきたの」


「夢にって、実際発信器付いてたじゃん?

どういうこと?」


「あたしにもわかんないよ。

だけど、あれは鮮明な夢だったよ。

アイラって人はあたしが受けたミッションが成功したらね、あたしの

頭を賢くしてくれるって約束してくれたんだ。」


「戦力が未知数のアイラにしかなせないことだわ」


「何が?」


「能力が及ぶ範囲の外にいる5次元少女を仲間に引き込んだからよ。それに、ラジアナの言う通り発信器が付いてるのもね」


「つまりネイピアは何が言いたいの?」


「私達5次元少女は能力の範囲外までは絶対に能力で干渉できない。

もちろん伝説とされる6次元少女が生まれれば話は別なんだけど、

私が解析した限り今のところそれはあり得ない。

つまりね、

アイラにはナルータ以外にも

他にも能力を持った仲間がいるってことよ」


「そうなんだ。

ところでさ、ネイピアがアイラと過去に戦った時はネイピアは一人で戦ったんでしょ?」


「ええ、そうよ」


「じゃあさ、相手はアイラの他にもいたの?」


「いないわ」


「はじめから女同士のタイマン勝負だった訳だね。


あ、そうそう!

アタシ前々からネイピアに聞きたかったことあったんだ。

アタシネイピアがアイラを追うようになった詳しい原因聞いて無かったよね?

どうしてなのか聞いてもいい?」



「それは……」

ネイピアは先に一度深く息を吐き、

そしてラジアナとナルータに語りだした。



「私とアイラはね、元々は親友だったのよ……」




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