9手罪 意思は変わらず
「……様!…様!」
自分の部下の声を聞こえないほどに
気持ちが高ぶっていた。
「敵は5六エリアを突破し、
5七エリアに進軍した模様です!
この5九エリアに到達するのも
時間の問題かと…!!」
動揺を隠せない部下たちを
他人事のように眺める俺は
なんて酷い指揮官だろうか。
「…構わない。俺が相手する!!」
あの時の借りは必ず返す…
この3年、その事だけを考えてきた。
意思を奪われた
俺が唯一
奪われなかった意思…
そして程なくして
俺の前に
彼は現れた。
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