可能性を感じる作品

 <魔法少女>などと言われると、「リ●●カルな●は」や「ま●かマ●カ」などが浮かんでくるのだが、本作は一味違う。
 主人公の少年は、魔法少女(過去形)なのである。ひょんなことから魔法少女になるのではなく、魔法少女を退職して高校に編入してくるのだ。とても奇抜で、斬新な設定だと思う。それがこの後どのように生かされてくるのか、非常に楽しみだ。
 また、所々に張り巡らされた伏線が、どう回収されるのかも期待。
 文章は堅実だが端的で、ユーモアも散りばめられており、シリアスとギャグのバランスが上手くとれているように思う。著者の前作とはまったく違う文体なので、こういった一面を見せてくれるのかと少し驚いた。
 何はともあれ、とても面白い作品なので、もっと頑張ってほしい。
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