不倫なのか?第4話傲慢じゃない?

4.


" Out Of The Blue.それは突然に 2"




== 天羽 姫苺 ==



 数ある画像の中でも特に社屋で近距離に寄り添い何やら話している1枚が

がかなり胸にきた。

 う~ん、上司と部下、はたまた先輩と後輩・・同僚とでも、この距離は

微妙な印象を受ける。


 手紙の告発のせいなのか、恋人の距離に見えてしまう。

あっ、もとい不倫関係の距離だわ。



 ねぇ、38才のおっさんはやっぱ25才の若い姉ちゃんがいいのかよぉ。


 やさしくて理知的で何事にも全力投球で一生懸命に立ち向かって

いく、尊敬もしていた夫を・・ 気がつけぱ、私はおっさん呼ばわりしていた。




・・にしても、善意の人は一体誰なのだろう、男なのかはたまた女なのか!

 そして善意という主張を鵜呑みにしていいものか、どうなのか。



 そう言えば出張に出掛ける日、夫は今日は2人で行くと私に報告してきた

ように記憶している。


 同行者が男性なのか女性なのか、何も言わなかった。


 私は何も考えずに同行者は同性の男性だと思っていたのだった。

 今のいままで。


 もし、これが反対で私が男性と一緒の出張に出掛けることになったと

したら、私は男性と行くとは言わず夫と同じように2人で行くとだけ

報告するだろうか。


 異性と二人きりでの出張なら二心(ふたごごろ)は無いという証の為に

きっと私は夫にちゃんと話して行くだろうと思う。


 だが、実際そんな出張など有り得ないし、過去にも無かったわけだし。

 ifで考えてもしようがないとひとまず考えるのを止めた。



 夫が若い女(こ)と・・

 夫が若い25才と・・


 36才じゃ、勝てんよなっ私(わし)。


 世間では美魔女と持て囃され、若さを驚異的に保つことのできる

羨ましい限りの女性が昨今増えてきているようだけれど・・

それでも、そんな部類に所属するきれいなおばさんでさえも、若さ・・

ううんもっと直截的に言うわ、若い肌には勝てないもの。


 もし仮に夫がその女(こ)にぞっこんなら・・はいぃーっ

私の負けっ!




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