終わりの始まり
で、当の赤島出姫織は、同じ三年の男子と何やらいい感じになっているらしい。現時点ではまだ付き合ってはいないようだがな。
また、
ただ、黄三縞亜蓮の腹はもう既に誤魔化しが効かないくらいに大きくなってきており、別に意図的に噂を流さずとも誰もが妊娠に気付いている状態だった。だが学校側の懸命の働きかけにより大きな騒ぎにはなっていない。もっとも、それには月城こよみによるちょっとした細工も影響していたのだが。月城こよみが、軽い認識阻害を常にかけているのである。それによって過度に反応することが抑えられているというわけだ。
さりとて、それでもなお『黄三縞亜蓮の腹の子の父親は肥土透』という噂は自然発生的に生じていたが。まあこれについては学校側としてももはや対処のしようもないので、あまり騒ぎにならないうちは黙認としているようではある。
ちなみに、出産予定日は五月下旬とのことで、まさにいよいよという感じだな。
山下沙奈は、赤島出姫織が私のケアを受ける必要がなくなったということでホッとしているようだ。自然科学部の部長としての仕事にはまだ完全には慣れていないようだが、部員達がフォローしてくれるので何とかなっているらしい。しかも新一年生がまた三人入ってきたことで当面安泰だろう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます