異世界
気づくと俺は固い床の上に片膝ついて座っていた。
周りを見るとクラスメイトも、起きてはいないが確認できる。
「...一体ここは、何が起きた?」
部屋..というより玉座の間という方がいい様なこの場にある甲冑や国旗らしきものを見る限り、確実に日本ではない。
地球かどうかも怪しい。
そうするとここは本とかアニメでよく見る、「異世界」であるという方がしっくりくる。
と、そんな事を考えている内に皆が起き始め、
「どこだよここ!」「なんか怖いよ!」
「おい!どうなってやがる」「知るか!」
と、徐々に騒がしくなっていった。
「落ち着け!まずは状況確認を...」
「そうだぜ!皆、心配すんなよ!」
さすがというべきか、蒼山と緑間は他と違って冷静だ。
赤城と紫原も近くの女子のケアをしている。
これをみてるとクラスの中心を担っているのも妥当と言えるだろう。
俺が関心していると、上の方からやけに嬉しそうな声が聞こえた。
「おお!よく来てくれた、勇者達よ!」
見ると、こちらを見て破顔している男がいた。
赤いマントと金の甲冑。
そして様々な宝石がはまった王冠をかぶっている。
髭を綺麗に剃り、とても精悍な印象を受ける。
隣には純白のドレスを着て、頭には大きなルビーのはまったティアラをつけた、美しい金色の髪の美少女がいた。
「すみませんが、貴方方は一体どなたですか?」
と、紫原が聞く。
「おお、すまなかったな。わしはこのイベリオン王国現国王カエサル・イベリオンだ。
そしてこっちが」
「はじめまして、勇者様方。私はイベリオン王国第一王女イリアス・イベリオンです。
今回は貴方達にお願いがあって召喚しました。」
すると二人は立ち上がり、こちらを向いて
「「勇者達よ、どうか我々を救ってくれ!」下さい!」
「「「......はぁーーーーーーッ⁈」」」
「ちょ、ちょっとごめんなさい⁈今なんと
おっしゃいました⁈」
さすがの蒼山達も頭がついていかないらしい。
俺は、この手の本を読んだことがあるからか
あまり驚かない。
まぁ、本当に起こるとは思わなかったが。
「驚くのも無理はない。まずはこの世界について説明しよう。」
そうして俺たちは二人に案内され、大きな部屋に辿りついた。
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