登場人物紹介(ほぼ完成版)、その2

 かえで 天狐 千歳以上 温泉街初期メンバー

 『4話-1、妖狐神社の手伝い』より登場。


 妖狐神社で宮司ぐうじをしている天狐。

 妖々しい気品ある面立ちで、髪色は金色で毛先が白いロングヘアー。頭にはピンとした狐の耳が生えており、腰辺りにモフモフの尻尾も生やしている。

 パリッとした巫女服からは清楚な雰囲気を醸し出していて、目は常に糸目であり、笑う時は口元を隠す。


 花梨を妖狐に変化へんげさせた張本人。紅葉もみじの日記の情報が正しければ、鷹瑛たかあき紅葉もみじも妖狐に変化させて楽しんでいた。

 神出鬼没であり、いつの間にか目の前や背後にいる事もしばしば。千里眼を持っている為、遠くからでも監視できるので隠し事が一切出来ない。

 第二の満月の夜。この千里眼が無ければクロは花梨を助ける事が出来ず、満月の光に侵された妖怪の体で暴れていたかもしれない。


 どうやら黒い過去を持っているようであり、孤児院として建ててもらった妖狐寮で日々、妖狐達と明るく暮らしている模様。

 ぬらりひょんの言動から察するに、空狐の言葉でこれからの人生の目的を見出し、生きる活力を与えられたようだ。

 温泉街の建築にはかなり貢献しており、楓が重機や道具などを用意していなければ、温泉街の完成は当分先になっていた。


 小ネタ①:鷹瑛と紅葉が死んだと聞かされた日の夜。一人静かに嘆き、同時に花梨を育てる事を決意し、妖狐寮に花梨の部屋を用意していた。

 しかし、ぬらりひょんとクロに先を越されてしまい、落ち込んだ時期が少しだけあった。(年に一度ではあるが、架空の祖父に化け、二人に代わって花梨を育てている)


 小ネタ②:イタズラ好きであり、時折、みやびや花梨の目の前や背後に突然現れ、二人を驚かせて楽しんでいる。


 小ネタ③:妖狐神社にて、参拝客に焼き芋を振る舞う事を考えたのは楓であり、最初は頑張っている妖狐達に振る舞っていた。


 好きな物

みやび

・鷹瑛、紅葉、花梨

・妖狐寮にいる妖狐達

・妖狐神社

・空狐

・あやかし温泉街、秋国

・油揚げ、焼き芋

・イタズラ


 嫌いな物

・仙狐時代の記憶と自分

・油揚げを食べている場面を見られる事

・自分よりも先に、あの世へと旅立った仲間を見送る時




 みやび 妖狐 九十九歳

 『4話-3、油揚げと焼き芋と』より登場。


 常に眠たそうな金色のジト目をしていて、髪の毛はややボサボサな金色のセミロング。妖狐であるからして楓と同じく、狐の耳と尻尾を生やしている。

 花梨の一番最初の仕事仲間であり、親友とも言える存在。唯一呼び捨てで名前を言える仲であり、最近では一緒に秘湯ひとうに行って遊んだ。

 喋り方はちょっと幼くて抜けている所があり、語尾はほぼ必ず伸ばして喋っている。


 楓と同じくイタズラ好きで、焼き芋をくすねている場面を楓によく目撃され、頬を限界まで伸ばされたりつねられたりしている。

 年齢は九十九歳。人間と比べると長生きしているが、妖狐の平均寿命は五百歳から三千歳以上と幅が広く、人間の平均寿命に換算するとかなり幼い。

 それ故にか精神的にも幼い部分があるが、0歳なのにしっかりとしているゴーニャを見て、やや危機感を抱いている。


 小ネタ①:妖狐寮では楓の事を、お母さんと呼んでいる。これについては他の妖狐達もそう呼んでいるので、何か深い理由がありそう。


 小ネタ②:妖狐神社で働いている妖狐の中では、雅がダントツでお調子者で、よく楓に頬をつねられては飯抜きの罰を受けている。


 小ネタ③:そんなお調子者の雅であるが、妖狐の中では一番楓に慕われており、これについても何か理由がありそうである。


 好きな物

・楓

・妖狐のみんな

・妖狐神社

・花梨、ゴーニャ

・油揚げ、焼き芋

・あやかし温泉街、秋国


 嫌いな物

・野狐時代の記憶

・いきなり目の前や背後に現れる楓

・仕事

・一人でいる事

・狭くて暗い空間




 雹華ひょうか 雪女 温泉街初期メンバー

 『5話-1、極寒甘味処』より登場。


 極寒甘味処ごっかんかんみどころの店長。

 純白の着物を着ており、雪のように白いロングの髪型で、その長い前髪で右目を隠している。

 氷のように澄んだ青い瞳は、見た者を氷漬けにしてしまいそうなほど冷ややかな印象があり。

 肌も全て真っ白で、唇だけは少し青みを帯びている。


 『花梨大好きっ子クラブ』なるクラブを本人未許可で設立し、花梨の目の前で、よく鼻血を噴き出している変態。

 ぬらりひょん以上に花梨を溺愛している理由は、温泉街で花梨が産まれた際、助産婦をして赤ん坊の花梨を受け取ったせい。

 その時は親子以上に涙を流し、欲望のまま「この天使みたいな子を私にちょうだいっ!!」と本気で二人に懇願した。(もちろん、即断られる)


 極寒甘味処にあるメニューは、紅葉と化け狸の釜巳かまみと共に考え、作り続けてきた結果、今では三百を超える膨大なメニューがある。

 温泉街でかなりの人気があり、極寒甘味処の甘味を食べる為だけに温泉街に訪れる客も少なくはない。お持ち帰りも可能。

 人気があるメニューはアイスとかき氷で、目の前で作ってくれるパフォーマンスが子供に圧倒的な人気があり、一部の界隈ではかなり有名。


 小ネタ①:花梨が極寒甘味処で仕事の手伝いをした時、メニュー表にはない形のアイスを作っていたが、今ではそれが正式なメニューとなっており、人気に拍車が掛かっている。


 小ネタ②:花梨が店にいる時は、ホクホクとした笑顔が絶えず、ものすごく機嫌が良い。が、いない時は元気と覇気が一切無く、よくため息をついているらしい。


 小ネタ③:実は雹華も、花梨が小さい時に祖父の代わりを何回かした事がある。その時は、よく鼻血を垂らしていたとのこと。


 好きな物

・花梨、鷹瑛、紅葉、ゴーニャ、釜巳かまみ

・温泉街建築途中の記憶

・あやかし温泉街、秋国

・極寒甘味処

・氷点下のスタッフルーム

・店を支えてくれている仲間達


 嫌いな物

・花梨とゴーニャに仇なす者

・温泉街プレオープン前日の記憶

・暑い日差し

・熱い食べ物

・満月の夜




 八吉やきち 八咫烏 温泉街初期メンバー

 『6話-1、焼き鳥屋八咫』より登場。


 焼き鳥屋八咫やたの副店長。

 青年のような背丈で、やや青みがかったツンツン頭にはねじりハチマキをしており、祭りの時に着るような青いハッピみたいな服を着ている。

 野球のユニフォームが似合いそうな活気ある面立ちで、背中には少し青みを帯びたように見える黒い翼が生えている。

 その容姿の通りに元気活発で明るい性格であり、一度心を許した相手にはとことん甘い。 


 見た目通りにお祭りが好きであり、現世うつしよでもよく的屋を開いている。(主に焼き鳥屋)

 本業は花火師。花梨がまだ温泉街にいない時、『八咫烏の日』では花火をしこたま打ち上げており、温泉街をお祭り一色に染め上げていた。

 店員は数人いるが、その中でも神音かぐねに一際好意を抱いていて、温泉街でよく二人で歩いている姿を目撃されているらしい。


 自分が焼いた焼き鳥を美味しく食べてくれる人が大好きであり、花梨とゴーニャが焼き鳥を食べている時の表情が特に好き。

 その二人が店に来ると、ずっと相手をしてしまっているせいか、店長である父親によく叱られている。


 小ネタ①:一度心を許した相手にはとことん甘く、八吉やきちから離れる事は決してない。相手の事を第一に想い、明るく接してくる。


 小ネタ②:実は神音と付き合っている。が、父親も温泉街の人達もその事は知らず、コソコソと隠れつつ愛を育んでいるらしい。


 小ネタ③:夏になると現世でもよく的屋を開いている。もちろん花火大会にも参加しており、夏のお祭りを堪能している模様。


 好きな物

・神音

・祭り

・花梨とゴーニャが焼き鳥を食べている時の表情

・あやかし温泉街、秋国

・常連客と会話をしている時

・花火玉を作っている時


 嫌いな物

・祭りが無い季節

・花梨にイジワルをした時の記憶

・暇な時

・父親のゲンコツ

・嘘をつく輩




 まとい 座敷童子

 『7話-1、一日座敷童子代行』より登場。


 『座敷童子堂』という家に住んでいる妖怪。

 おかっぱ頭で黒い和服を身に纏い、表情はほとんど変わらず、ほぼ常にジト目。瞳は深い黒色。


 座敷童子の能力を知り、現世には自分の居場所が無いと悟り、ビルの屋上で雨に打たれながら黄昏ている所。ぬらりひょんと出会い、温泉街に保護される。

 最初は永秋えいしゅうに住まないかと提案されるも、自分が住んだとして、何かの弾みで居なくなった時の事を懸念し、永秋から一番遠い場所に家を建ててもらった。

 今ではそこで一人で住んでおり、生涯この家から離れない事を決心した。そして、しばらくしてから花梨と出会い、毎日楽しく過ごしている。


 温泉街に住んでからまだ二年そこらであり、初期メンバーに比べると、比較的新しい人物。

 温泉街の大通りで風より速く走り、屋根の上を飛び跳ねている姿をよく目撃されているが、本人いわく遊びのようで、毎日必ず遊んでいる模様。

 稀に二人になっている時があるが、もう一人の正体は花梨であり、花梨か纏の背中には悲鳴を上げているゴーニャがいる。


 小ネタ①:たまに花梨の部屋に訪れない時があるが、その理由は楓や雅、その他の妖怪に捕まり、居酒屋浴び呑みで朝まで付き合っているせい。


 小ネタ②:ゴーニャが花梨から苗字を貰い、秋風家に向かえ入れられた事を羨ましく思っていて、いつか自分も苗字が欲しいと密かに思っている。


 小ネタ③:花梨以上に胃袋お化け。おしるこなら無限に飲めると豪語しており、一度だけだが、極寒甘味処にある小豆を食べきった事がある。


 好きな物

・ぬらりひょん

・座敷童子堂

・花梨、ゴーニャ

・あやかし温泉街、秋国

・走り回ったり飛び跳ねたりする事

・花梨の体に抱きついて寝てる時


 嫌いな物

・現世に居た時の記憶全て

・自分のせいで、他者に不幸な出来事が訪れた時

・前に住んでいた家が無くなっているのを目にした時

・ゴーニャに嫉妬心を抱いていた頃の自分

・雨(温泉街で遊べないから)




 酒天しゅてん 茨木童子 温泉街初期メンバー

 『8話-1、居酒屋浴び呑みの手伝い』より登場。


 居酒屋浴び呑みの副店長。

 ハイカラで動きやすそうな白い和服を身に纏っている。

 髪色は明るいうぐいす色でサイドテール。ひたいからは長くて立派な赤黒い角を生やしており、狼のような金色の瞳で、閉じている口からは八重歯がピョコンと顔を覗かせている。


 正義感と優しさを持ち合わせ、明るい笑顔が絶えない妖怪。温泉街で一、二を争う程の怪力の持ち主であり、酒をこよなく愛する大酒豪。

 第一の満月の夜に花梨とゴーニャを殺しかけ、十六夜いざよいの月に向かい、二人を護る事を固く決意するも、未だ空振りに終わっている。

 朝が非常に弱く、かなりの頻度で寝坊をしては酒羅凶しゅらきに怒られ、蹴飛ばされて壁や扉を突き抜けている姿がよく目撃されている。


 その酒天や取り巻き達が吹っ飛ばされている光景は、居酒屋浴び呑みの名物になっており、客を大いに賑わせている。が、客もよく巻き込まれていたり。

 酒天の下に、星熊童子、熊童子、虎熊童子、金童子という四天王がいて、各々が現世うつしよで店を開いており、たまに酒天が様子を見に行っている。


 小ネタ①:怪力の持ち主であり、百五十トン程度の漁船なら難なく持ち上げられる。ちなみに、剛力酒ごうりきしゅを飲んだ花梨も同等の力を発揮する。


 小ネタ②:店が開いている時は、酒羅凶の事を店長と呼んでいるが、他の時は親分と呼んでおり、ちょくちょく開店中に親分と呼んでしまい怒られている。


 小ネタ③:たまに温泉街にいる人達を集め、特定の場所で飲み会を開いている。この場所はぬらりひょんには内緒にしており、他の人達も承知の上。


 好きな物

・店長(酒羅凶)

・酒

・花梨、ゴーニャ、紅葉、鷹瑛

・あやかし温泉街、秋国

・露天風呂に浸かりつつ酒をたしなむ事

・人の役に立てた時


 嫌いな物

・花梨とゴーニャに仇なす者

・満月

・酒羅凶の失敗作の酒

・酒羅凶の鉄拳(蹴りより痛いから)

・満月の光に抗えない自分

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る