登場人物紹介(ほぼ完成版)、その1

 秋風あきかぜ 花梨かりん 二十四歳 人間の女性

 『1話、小柄な老人との出会い』より登場。


 あやかし温泉街、秋国の主人公。

 父親は鷹瑛たかあき。母親は紅葉もみじであり、隠世かくりよで建築途中の秋国あきぐにで産まれる。


 一歳になってから父と母が火事で他界。その後、架空の祖父に化けたぬらりひょんとクロに十七年間育てられた。

 この事について本人はまだ何も知らないが、ゴーニャに苗字を与えて家族として迎え入れて以降、名前も顔も声も知らない父と母に会いたいという気持ちが日々強くなっている。

 クロに心の底からの本音をぶつけ、露天風呂にて一夜限りで母親になってもらってからというものの、クロを本当の母親のように慕っている。


 オレンジ色のポニーテールで、産まれた時から瞳の色もややオレンジ色。

 ゴーニャから貰った赤いパーカーとジーパンを、大事そうに着ている。

 若干男勝りな面立ちであるも、無邪気でやんちゃそうな印象があり、明るい笑顔が絶えない。

 天真爛漫で大食らい。色んな仕事を取り扱うぬえの会社で働いていたせいか、大体の事は出来る完璧超人。

 

 小ネタ①:ぬらりひょんが持っている赤いキセルは、花梨が高校時代、祖父に化けていたぬらりひょんにプレゼントした物であるが、花梨はそれに気がついていない。


 小ネタ②:クロが一日だけ母親の代わりをして以来。クロを本当の母親のように慕い、尊敬の眼差しを向け、少しだけではあるが本音も言うようになった。


 小ネタ③:赤ん坊の頃に一年間だけ隠世かくりよにいたせいか、あやかし温泉街の雰囲気に懐かしさを感じており、現世うつしよよりも隠世にあるこの温泉街の方が、居心地がいいらしい。


 小ネタ④:雪が降る景色、大量の血、火を同時に見ると、我を失うほど頭が痛くなり、気絶してしまう。

 この原因については花梨すらも知らず、現在知っているのは、この温泉街に久しぶりに訪れ、ぬらりひょんから全てを聞かされたぬえだけである。


 好きな物

・ゴーニャ

・あやかし温泉街、秋国と、その温泉街にいる妖怪達

・クロ

・ぬらりひょん

・唐揚げ(強いて言えば料理を食べる事)

・布団の中


 嫌いな物

・暴力

・大量の血、雪が降っている景色、それら二つに加えて火

・船幽霊の幽船寺ゆうせんじ

・温泉街にいる時に限り、満月

・小さな胸




 秋風 ゴーニャ 0歳 花梨の妹

 『14話-1、泣き虫でおっちょこちょいな来訪者』より登場。


 あやかし温泉街、秋国の第二の主人公。

 元々は都市伝説であるメリーさんであったが、花梨に新しい服と携帯電話を買ってもらったお陰か、本当の人間になった。

 重い過去のせいでトラウマを持っており、人間の視線が怖くて怯えていたが、花梨と何気ない平和な日々を過ごしていく内に完全に克服。

 花梨に勉強を教えてもらい、今では中学三年生レベルの学力がある。物覚えも非常に良く、一度教えてもらった事は決して忘れない。


 黄金色の髪の毛が腰辺りまで伸びていて、ややつり目で、吸い込まれるような青みを帯びた瞳。

 つばの広い白い帽子をかぶっており、服装も同じく白のワンピース。全体的に小顔であるも、妖々しさが垣間見える面立ち。



 小ネタ①:人間になれたお陰か、メリーさん時代では伸びていなかった身長が、徐々にではあるが伸び始めている。


 小ネタ②:元々は飲み食いしなくても大丈夫であったが、花梨の偏った教えにより、食べ物をこよなく愛するようになった。(ゴーニャが食欲魔になったのも、主に花梨のせい)


 小ネタ③:花梨がそばにいたり抱っこされると、安心してすぐに眠ってしまう。逆に花梨がそばにいないと、不安でなかなか寝つけない。


 好きな物

・花梨

・ぬらりひょん、クロ

・味噌煮込みうどん

・あやかし温泉街、秋国

・露天風呂(特に秋夜の湯)

・狐の耳と尻尾(モフモフなら何でも良し)

・座敷童子のまとい


 嫌いな物

・花梨をいじめる人

・孤独

・満月

・満月が出ている時の鬼

・虫(特にゴキブリ)




 ぬらりひょん 妖怪の総大将

 『1話、小柄な老人との出会い』より登場。


 あやかし温泉街、秋国にある温泉旅館『永秋えいしゅう』の総支配人。

 花梨をあやかし温泉街に連れて来た張本人であり、架空の祖父に化け、花梨を十七年間育ててきた一人でもある。

 元々は花梨が高校を卒業し、仕事を探しに上京してからすぐに、あやかし温泉街に連れて行くつもりであった。

 しかし花梨が先に鵺と出会ってしまい、コンテナ船に乗って世界へと進出してしまった為、そこから四年以上も捜索する羽目になる。


 猫又の莱鈴らいりんの幾重にも張り巡らされた情報網にも引っ掛からず、途方にくれている中。座敷童子のまとい、河童の流蔵りゅうぞうを発見し、温泉街に保護する。

 途中でメリーさん時代のゴーニャを見つけるも、保護する前に逃げられてしまい、捜索相手が二人に増えた。

 花梨を溺愛しており、何かと甘いし決して怒らない究極の親バカ。花梨に傷を負わせたり仇なす者には容赦がなく、死をもって償わせる。


 少年ほどの背丈をしており、深緑色の和服を身に纏っている。

 片手には常に、紅葉と花梨から貰った赤いキセルを持っており、所構わず白い煙をプカプカとふかしている超ヘビースモーカー。


 小ネタ①:花梨が温泉街に出向いたり、仕事の手伝いをしに店に向かったりすると、心配になってこっそりと後を付いていく。


 小ネタ②:花梨が行方不明になった際。死に物狂いで捜索するも見つからず、涙を流した夜が何度もあった。

 そして、花梨を見つけた報告が莱鈴から入ると狂喜乱舞し、すぐさまクロを呼んで飛んでいき、第一話へと繋がる。


 小ネタ③:本当は花梨におじいちゃんと呼ばれたいが、一応威厳を保つ為『様』を付けろと言ってしまい、ひどく後悔している。


 好きな物

・あやかし温泉街、秋国

・花梨、ゴーニャ、鷹瑛、紅葉

・紅葉と花梨から貰ったキセル

・クロが作った料理

・あやかし温泉街にいる妖怪達

・酒とそれに合うツマミ


 嫌いな物

・花梨とゴーニャに仇なす者

・温泉街プレオープン前日の夜の記憶

・花梨に本当の事を伝えられない自分

・ゴキブリ

・平和や秩序を乱す輩




 クロ 女天狗一族のおさ

 『2話-2、一年間お世話になる温泉旅館』より登場。


 あやかし温泉街、秋国にある温泉旅館『永秋』の女将

 ぬらりひょんと同じく架空の祖父に化け、花梨を十七年間、愛情を込めて育ててきた。

 本名は黒四季くろしきであるが、本人はこの忌まわしき呪われた名前を嫌っており、紅葉から『クロ』というあだ名を貰った時は、心の底から救われた気持ちになったらしい。


 名前の由来となる四つの奥義の風と、秘奥義の風を一つ持っているが、紅葉からあだ名を貰った以降、この風を一生使わないと誓い、天狗の里で受け継いだテングノウチワと共に封印した。

 紅葉からお菓子の存在を教えてもらってからというものの、すっかりとお菓子の虜になり、大の間食好きとなる。

 その紅葉から料理を教えてもらい、味付け等を完璧にマスターしており、花梨はクロを通して母親の料理を堪能しているが、当本人は未だに知らない。


 仕事中は鮮やかな青色の着物を身に纏い。オフ時は黄色い修験装束しゅげんしょうぞくを着ており、背中から漆黒の大きな翼が生えている。

 頭に兜巾ときんをかぶっていて、りんとしている表情からは気高そうな印象を受ける。が、本当は心優しく、頼り甲斐のある姉御肌。

 髪色は翼と同じく艶のある漆黒色で、腰辺りまで伸びている。


 小ネタ①:ぬらりひょん同様、花梨には非常に甘い。間食の素晴らしさを花梨に教え込んだせいか、花梨も大の間食好きとなった。


 小ネタ②:作中でも随一の強さを誇る。本気を出して暴風を巻き起こせば、温泉街は三十秒も掛からず更地と化す。


 小ネタ③:年齢は五十歳。天狗の平均寿命は百歳から三百歳であり、それを人間の平均寿命に換算すると、下手したら花梨よりも年下になる。

 それ故にか、もっと遊んではっちゃけたいというのがクロの本音であるが、女天狗のおさという地位にいるせいで、なかなか叶わないでいるらしい。


 好きな物

・ぬらりひょん

・あやかし温泉街、秋国

・花梨、ゴーニャ、鷹瑛、紅葉

・お菓子やカップラーメン

・休暇中の食べ歩き

・自分が作った料理を美味しいと言ってくれる人

・風呂(特に露天風呂)

・布団の中


 嫌いな物

・花梨とゴーニャに仇なす者

・本名

・血の繋がった家族

おさという地位

・自分でも制御しきれない力

・ゴキブリ(他にも多足類の害虫)




 秋風あきかぜ 鷹瑛たかあき 人間の男性。

 『20話-3、総大将の独り言』より名前だけ登場。


 今は亡き花梨の父親。あやかし温泉街、秋国の原案者の一人。

 温泉街に農園、牧場、魚市場などを設置し、六十五℃以上もある露天風呂の案を考えつき、強引に案を通した元凶。

 しかし、他にも病院や人力車などの案も考えており、一応観光客の事も考えている模様。


 容姿は不明。着ている服はカーキ色のジャンパー。

 『34話-6、雪女の独り言』より、雹華ひょうかが持っていた写真の情報より抜粋。

 ぬえとの大食い対決に全勝しているようで、花梨よりも大食いだろうと予想できる。





 秋風あきかぜ 紅葉もみじ 人間の女性

 『20話-3、総大将の独り言』より名前だけ登場。


 今は亡き花梨の母親。鷹瑛同様、あやかし温泉街、秋国の原案者の一人。

 日記の内容が正しければ、紅葉の好奇心により街ぐるみのプロジェクトに応募していなければ、ぬらりひょんと出会う事も、あやかし温泉街が建つ事もなかった。

 食べ物のことばかり考えており、日記の半分以上は食べ物について書かれている。(それか、資格・免許取りチャレンジ)


 紅葉もかなりの大食いであり、鷹瑛と共に鵺との大食い対決に全勝している胃袋お化け。

 常に動いていないと落ち着かないようで、妊娠してから妖怪達に激しい運動を禁止されるも、動いている姿を度々目撃されている。

 料理が得意であり、その料理を食べた人の笑顔を見たり、喜ばれるのが好きみたいである。日記の内容から見て、花梨は紅葉の血を濃く受け継いでいる様子が分かる。


 容姿は不明。情報では赤毛のポニーテール。『34話-6、雪女の独り言』より抜粋。

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