神界第3役所転生課異世界部 #3
「智樹さん智樹さん」
「はいなんでしょうルルさん」
「このマイン◯ラフトってゲームおもしろいですねえ、価格も3レクトと安いですし」
「そりゃ地球産ゲームは宇宙一、らしいですからねぇ。ちなみに以前までは円安のせいで4レクトくらいしたんですよ」
「いいじゃないですか、1レクトくらい今のわたしたちには誤差ですよ、誤差」
「そうねぇ…俺が前回地球人だったときは月給7.43Mなんて夢のまた夢のまた夢のまた夢くらいだったし、…ってかいままでの輪廻転生のなかで高給取りだった時代が思い出せないんですけど…」
「ああっ泣かないで智樹さん、今はこんないい身分になってますから」
「そうだね…これも生き死にを繰り返した長い輪廻の先の天国…(?)」
「そうですよ、今まで無駄にしてた分の時間もぜーんぶ取り戻しましょうねー、おーよしよし」
「ああ…ルルさんマジ天使…」
「そうですよーわたしは天使ですよー」
「ドジっ子天使…」
「ちょっとちょっと!頭撫でるのやめてひっぱたきますよ!」
「ごめんごめん、今度美味しいもの奢るからゆるして」
「うへへぇ~、やったぁ。許します」
ガチャッ。
「ルル、それに智樹さん。仕事が…と、お邪魔でしたかね」
「「か、課長!?!?」」
「あー…っと、その、天使の中でも高年齢とはいえ、君たちは肉体も心も若かったな、老いぼれは退出するからどうぞ続けてくれ」
「おーい課長さん!?外見地球基準で30代前半のあなたに言われても困ります!あなたはまだ若ーい!!!!!」
そんなこんながありまして。
「ええっと、仕事なんだが…並行宇宙の開拓だ」
「並行宇宙の開拓???」
智樹さんは知らないようで、言われたことをそのまま返していた。
地球の言葉ではオウム返しとか言ったか。
ここはわたしの出番だ!
「まあ簡単に言うと、その宇宙の星がどのような感じなのか、文明はどんな感じなのかとかを実地調査してくる感じです。神界でも現時点ですべての宇宙の23%しか把握してないのに、魂は把握してない宇宙の側からも来ますから、それを放置して輪廻転生を行うと把握している側の宇宙で魂の密度が上がるんですね。足りない魂は勝手に生成されますから、放置して進めると状態が悪化します。それを防ぐためにできるだけはやく宇宙を全部把握して管轄下に入れようとしてるんです」
「なんかよくわからないけどわかった!」
あれれ???智樹さんからIQ1みたいな答えが帰ってきましたよ???
ほんとうに大丈夫でしょうか?
「それで、どこにどうやって行けばいいんですか?」
「えっと、今回行くところはだな…」
「智樹さん…これは…」
「ええ、ルルさん…これって…」
「「よりによって森のど真ん中ですかー!?!?」」
やっぱり、前途多難みたいです。
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