エピローグ
恩師からのヒント
ここは……何処や?
うちは確かに出口から出たはず。
けやど、ここはどうみてもうちの研究室やない。
だって、ここはたぶん日本のどこかの田舎。
うちが目覚めたのは見覚えの無い藁だけで作られた小さな掘っ建て小屋や。
うちはポケットからスマホを取り出し、
そして地図アプリで現在地を調べる事にした。
現在地取得に時間がかかっています。
こんなこと普通は無い。
うちだけ元の世界に戻れず迷子になったんかな……。
うちはすごく不安になった。
そして、とりあえず周りに誰かいないか探し回ったが、辺りには人の気配は無い。
うちは辺りを散策する。
藁葺きの小さな掘っ建て小屋の外にはわずかなスペースの痩せた畑がある。
また、すぐ近くからは林へと続く足元の土がぬかるんだ道がある。
うちはその道を林の奥へ向かって歩いてみた。
林の中を歩き始めてそんなに時間のたたないとき、
川の水が流れる音が耳に入ってきた。
うちは林の間から眼下に川が流れていることを理解した。
そして、川を挟んだ向こう側には、うちの研究室の天井が映っていた。
「あれは、うちの研究室や!」
『ビリビリ、ビリビリビリビリ』
うちがそう叫んだ後、こめかみから伝わる激しい頭痛はそのすぐ直後だった。
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【登場人物】
•谷先生
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