その2 無口な人に共通すること
様々な種類が存在する無口な人。しかし、共通するポイントというものが、いくつか存在します。
1、思慮深い
2、聞くことに専念する
3、根は優しい
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1、思慮深い
無口な人は、物事に対してよく思考を巡らせることの出来る、思慮深い人が多い傾向にあります。また、自分自身を含めた様々な事柄を客観的に見ることが出来ることも、無口な人の特徴です。
深く物事を考える。簡単に結論を出すことなく考える……。その結果、口から出てくる物事への回答が遅くなるため、口数の少ない、或いは無口な人になってしまうようです。中には深く考えすぎて、堂々巡りを繰り返してしまう人もいます。また、客観的に自分を見る=自分を過小評価すること、と勘違いしてしまっている場合もあり、それが時に、周りの人を苛立たせてしまうこともあるようです。
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2、聞くことに専念する。
無口な人は、自分から意見を伝えるのではなく、他人の意見を聞くことに専念する傾向にあります。様々な場面で聞き手に回ったり、相手から情報を聞いてそれを参考にしながら考えたりすることを好みます。
聞くことに専念するということは、言い換えれば、“物事に干渉することを嫌う”ということでもあります。
例えば、目の前にアゲハチョウの幼虫がいたとします。無口な人はその幼虫をじっと観察し、黄緑色の体色、大きな目に見える模様、ずらりと並んだ後ろ脚と、爪のような細い前足の存在に気づくことが出来ます。その点においては優秀なのですが、アゲハチョウの幼虫に触れる――つまり、干渉する――ことを嫌うので、その幼虫の触り心地や、威嚇の時のみ出す二又の黄色い角の存在に気づけないでいます。
つまり、話を聞くという楽しみ方は人一倍知ってはいるけれど、会話の輪に入る、自分から冗談を言うといった楽しみ方を知らないでいるというのが、無口な人が会話の輪に入りにくい理由でもあります。
また、聞き手に回る、干渉せず観察することに専念するという特性から、後手に回りやすい、消極的に見える、優柔不断、ノリが悪いといったイメージに捉えられてしまうことがほとんどです。
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3、根は優しい
無口な人は、たとえ目つきが悪くても、たとえ腕を組んで壁によたれかかっていても、たとえたまに口から漏れ出した言葉がかなりきつめの毒舌であったとしても、根は優しいことが多いです。
こんな事例があります。無口な人が二人いるクラスがありました。そのクラスのある授業で、無口な人二人がペアになる機会がありました。こんな時、聞き手に回りやすい無口二人では話し合いにならないのではないか、と普通は思うわけです。 ですが実際は、無口な二人の内、比較的喋ることの出来る方が率先して“話す側”になろうとするのです。
自分が苦手なことを率先して行うことで、同じことが苦手なもう一人の精神的な負担を軽くしようとする。そんな、優しい一面を持った人が多いのが、無口な人なのです。
しかし、相手を気遣いすぎて、これを言ったら失礼だろうな、とか、これを言ったらもしかしたら傷つけてしまうかもしれない。と、今まで思考した結果導き出された答えを頭の中で却下してしまうことで、余計に答えに時間がかかったり、詰まることが多いです。
また嘘を付けない性格であることも多く、本当のことを言うべきかお世辞を言うべきかで深く悩んでしまうことも……。
先ほど挙げた事例でも、結局のところ喋るという行為が苦手であるため、話す側になれる時間は非常に短いです。
そんなふうに、自分の優しさに振り回されたり、優しさが空回りしてかえって相手を傷つけてしまったりすることが、無口な人が孤立気味になってしまう原因でもあるようです。
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