第180話 【ギガ リペア】

妖精付きの妖精達は僕にマナを送り始めた。


「す、凄い!まるで泉のようにマナが僕の体から湧き出てきているようだ!これなら、いや必ず出来る!」


そう感じた僕はまた大地にマナを送った。

ただ、そのマナを送った感じ方が違う!

さっきまでは‥水道の蛇口で例えるとシャーアーとしか出てない水が、今ではドバァーですから。

もう、これは【リペア】ではない。みんなの想いがこもった‥‥‥

そう!ギガ、【ギガ リペア】だ!


そう思いながら大地にマナを送り続けていると僕を中心に大地が青く光り出した。

それはあの「アマリリス村」で起きた現象だった。それを知っているエレム、ミレン、カイトの3人は


「あの時と同じですわ!」

「ええ、あの時と!」

「本当だ!お兄様が起こしたあの現象と!」


そう思いながら青く光る大地を見ていたが、


「「「あの時よりも‥‥‥凄い!」」」


3人は圧倒されていた。まだその現象を見てないイレイやミリア達は今の現状を見ながら


「何が凄いの?」


「圧倒的なんです!あの時は水辺に石を落とした波紋の様にゆっくりと静かに広がっていったんです」とエレム


「ええ、けど今回のは凄いんですの!なんて言えば‥‥‥そうですわ!波!そう波ですわ!波のように勢いよく地平線の彼方まで波が行っているような感じですわ!」とミレン


「そうです!僕もこんなの見せられたら開いた口が塞がりませんよ!さすがは僕のお兄様です♡」とカイト


そう!まるで‥まるで僕を中心にいくつもの青い波が三百六十度、地平線の彼方まで流れていく。そして‥‥‥


青い地面からポコポコと音を立ててシャボン玉の様な形の薄青い綺麗な球が空に向かって出てきた。その光景はまさに神秘的な光景!

周りにいた何百の人や妖精達は自分達の足元から拳の半分程の球体が出て来て、高さ5、6メートル程だろうか?「パァン!」と音を立てて消えていく。それがいくつもいくつも出ては消える。その光景は地平線の遥か向こうまで続いている様な‥‥‥。


「本当に‥‥‥綺麗‥」

「ええ‥本当にここがあのホクトリアの地?」


この場にいた人達は各々地面から湧いて出る青い綺麗な球体を見たり、空に登り消えてゆく様をみたりと、その景色の鑑賞にふけていた。そしてこれが5分ほど続いて、最後の青い綺麗な球体が空に上がり消えた。

周りがシーンとなりイレイが僕に聞いてきた。


「光‥‥‥これでインフルエンザウイルスはなくなったの?ホクトリアは元に戻ったの?」


そのセリフに僕の周りにいた人達は、僕を見る。だが僕は黙っていた。あの時の、アマリリス村の様な確証がないから‥‥‥


「‥‥‥あっ‥‥‥」


と、僕が言いかけた時、空から何かが‥‥‥。

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