第176話 イレイと♡
翌朝、僕は日が昇る前に目が覚めた。
結局あれから作戦会議をみんなでしていたが、最後はどんちゃん騒ぎですよ。
僕の横で誰が寝るの!て事で、僕の婚約者六人アンドカイトアンド悪亜がゲームを始めたんです。
おまけにアルベル達は
「ブレイク王の差し入れだ!」
なんて言って酒を持って来る始末。で、僕にも酒を進めるんですよ。
「光飲めー!男なら飲めー!」
と。まあ、僕は付き合い程度なら酒は飲めるんですがね、飲むと僕は大人しくなるタイプなんですよ。
で、最初に潰れたのはデーブル。ついでクラウド、でアルベルなんです。
えっ?僕ですか?僕は最初の一杯だけ少し飲んで後は飲むフリをしてましたよ。
だから酔ってなどいませんでした。この中で一番酔っていたのはクラウドですか。
僕がクラウドの妖精付きのエミリに話しかけた時、
「俺の嫁に手を出すんじゃねえ!ヒックッ!エミリは俺のだ!世界一綺麗なエミリは俺だけのものだ!」
なんてクラウドが言うもんだから、エミリが恥ずかしがって、
「///も〜うクラウドったら///」
クラウドの腹に一発パンチがはいりましたよ。哀れクラウドは今食べていたものを壺に御返還です。
その後クラウドはダウンしましたけど。
で、で、で、結果、各妖精の主人は彼女たちに介抱してもらってましたよ。
そんな姿を見た僕はマーに聞いたんです。
「本当にこの三人は彼女達(妖精)と結婚するんだよな」
「うん、そうだけど。どうしたのさ?光」
「妖精と結婚して子供ってできるのかな?」
「できるよ。光、僕とも結婚したくなったのかい?僕は大、大、大歓迎だよ♡」
僕の顔にピタッと張り付くマーは、
「今から僕と作ろう♡」
ハイ、僕はマーを顔から剥がすと、お空の彼方になげとばしましたとさ。
そんなドタバタが昨晩はあった。そして、目覚めた僕はいつのまにか4WD車の所に来ていた。運転席に座ると一つため息をして、
「おはよう、アイ」
「オハヨウゴザイマス、ヒカリ」
「なあ、アイ。僕はこの異世界に来て良かったと思って、いや良かったよ。イレイ達に出会えて、しかも婚約まで。僕自身は一生結婚なんてできないと思っていたからね。しかもアルベル達みたいな友人まで出来た。けど‥」
「ケド、ドウシタノデスカ?ヒカリ」
まだ日が開けない夜空を車内から煌く星を眺めながら
「このまま僕はこの世界に居て良いのか思う時があるんだ」
「ドウシテデスカ?」
「今回のインフルエンザウイルス、あれは僕が原因ではないかと思ったんだよ」
僕はハンドルに手を掛け体をハンドルに持たれながら話す。思いつめたように。けど僕の性格からして、このような思いが湧き上がるのはしょうがない事。
アイは「ソレハチガイマス」と言ってくれたが、やはり考えてしまう。
僕は目を閉じてそう思っていると、助手席のドアをノックする音が‥‥‥見ると外には
「イレイ!なんで?」
「光が外に行くのを見ていたから」
イレイが少し寒そうにしていたので、僕は直ぐにイレイを車内に入れた。そしてアイに暖房を入れさせた。
「はあ〜、暖かい。‥‥‥ねえ光」
「うん?」
「インフルエンザウイルスは光のせいではないわよ」
「えっ! イレイ、聞いていたの?」
「ええ、それに光が居なくてもインフルエンザウイルスは現れたと思うの」
「イレイ‥‥‥」
「それに光は今、インフルエンザウイルスをなんとかしたい気持ちで行動しているんでしょう」
「う、うん」
「そんな光を誰も責めないわ!寧ろ感謝しているほど」
イレイは僕に優しい瞳をして、ニコリと微笑んで、励ますように言った。
「それに光、私を‥‥‥私達の事をもっと信頼して」
「えっ?」
「私達も、もっと光の力になりたいの!」
イレイは僕の左手をギュッと握ると、微笑んでまた言ってきた。
そんなイレイの僕を気遣う言葉に、僕は泣きそうになり、それを誤魔化すために、いつのまにかイレイを抱きしめていた。
「‥‥‥光」
「イレイ‥‥‥ありがとう。そうだよな!うん!僕は一人じゃないんだ!」
「光‥」
「ありがとう。イレイ」
僕はイレイを抱きしめながら礼を言い、そしていつの間にか僕とイレイはお互いの瞳を見つめ合っていた。そして‥‥‥目をゆっくりと閉じるイレイに僕は‥‥‥僕とイレイはあ互いの唇を重ねあった。優しく‥‥‥。
そして僕の右手は自然とゆっくりとイレイの左胸の上に、そっとのせた。僕は右手に力を少し入れ、イレイの左胸をほんの少し押すと、イレイの体がピクッと動く。その仕草に僕は右手の動きを止め、右手を少し引いた時
、お互い抱き合っていた腕をイレイが軽くキュッと僕を抱き寄せてきた。キスをしながら。僕は再び右手に力を入れ、今度は右手を軽く動かし‥‥‥イレイの左胸を揉む仕草をしてみた。イレイがまたピクッと動く。
そして僕は右手てイレイの左胸を二回揉んでみた。初めての女性の胸の感触は、よくマシュマロみたいだと言うけど、服の上からだとそんな感触はしなかった。柔らかい中に少し硬さがある、そんな感じ。
ただ‥‥‥手の平の一部に少しツンと突起の様な物が当たる感触が。
これはもしかしてイレイのち、ち、ち、ち、
と、思ったとき、
「光様あああ!」
「ダーリン!」
「旦那様ああ!」
げぇ!メイル達がなぜここに?て、言うかこんなとこ見られたどうなるか‥‥‥
で、僕とイレイは座席の下に潜り込んだんですけどね〜、ミリアがスマホを使ってコール音で僕らの居場所がわかっちゃいましたよ。
「二人して何していたんですか!」
「えっ!えっとね、その‥‥」
「光が悩んでいたから相談にのっていたの。みんなに黙って、ごめんなさい」
イレイがみんなにペコリと頭を下げたのを見て僕は、
「違うよ、僕がイレイを呼んだんだよ。相談にのってほしいって」
「そうだったんですね」
メイルとミリアが言うと、二人は僕の顔をジィーと見つめると
「で、何故、光様の唇にイレイの口紅がついているのですか⁈」
「げぇ!」
「光様は嘘が下手ですわね‥‥‥と、言うわけで‥‥‥」
と言うわけで、僕は残りの五人に、キ、キスすることになりました。で、何処に?ほっぺでもオデコてもないです。唇にですよおお!
で、この後僕は恥ずかしさの余り、座席のとこで硬直してました。
「ヒカリ、アワレデスネ」
アイに言われましたよ(泣)
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