第135話 私達を‥‥‥

メイル、ミレン、エレムが乗る4WD車が、強制的にベルガー城に戻って来て、小一時間ぐらいが経った‥‥‥。


イレイとクリエラには、先程連絡が取れ、こちらに向かっている所だと。


「光様は‥‥‥イレイ達も」 メイルは何か悲しい表情をして呟きます。


「お姉様まで‥‥‥」 エレムはてっきりイレイだけは、と思っていた。


「光様‥‥‥」 ミリアは悲痛な思いで空を仰ぎます。


「そう‥‥‥ですわねぇ」 元気のない言葉で、誰に返すでもない返事をするミレン。


「「「「ハア〜〜〜〜ッ‥‥‥」」」」


四人は同時に溜息をします。





するとそこへ、悪亜の乗った4WD車が来ました。四人はまたかとした顔をして、車の方を見ます。


で、そんな四人を見た悪亜は、車から降りると四人に近づき、


「ど、どうしたのよ? 貴女達!」


驚いて聞いて来ます。まあ、それはそうですよね、いきなり戻って来たら、既に三人が城に戻ってきているのですから。


「あっ、悪亜さん‥‥‥実は‥‥‥」


ミレンが悪亜に、今起きている事を話します

で、悪亜は、


「ふう〜ん、まあ、光ならやりそうな事ね」


「ええ‥‥‥で、イレイさん達も、今こちらに向かっているのです‥‥‥ハア〜ッ」


ミレンが溜息をまたして言ってきます。

で、そんな元気のない四人を尻目に悪亜がですねぇ、


「けど、私の車はそんな事なかったわよ」


しれっとした顔で言う悪亜に四人は、そんな事ないでしょう! 的な顔をして悪亜を見ます。すると悪亜が、


「光の事だから、そう言う事をするのを忘れたんじゃないの。うふふふ‥‥‥て! 私の事はどうでもいいて事!」


て、今度は悪亜がプンプンと怒り出しましたよ。いやね、僕は忘れた訳ではなく、ただ時間がなかっただけだったんですけどねー。けど、したらしたで悪亜は


「どうして、こんなこんな事を!」


て、メイル達以上に怒り出しそうで、怖いですよ。ハイ。て、悪亜は僕の婚約者ではないのですがね。


で、で、その事を知ったメイル達は(つまりは悪亜の4WD車は動かす事ができるんです)

悪亜に頼みます。


「「「「私達を光様の所に連れてって!」」」」


と。

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