第102話 各々の配置へ。
僕は必ずこの場に帰ると心に決心した。そして、直ぐにみんなは各々の配置へと散らばった。
ブレイク王はミリアとここ、ベルガー城から総指揮をとります。
アルベルとチィーユはメイルの4WD車で、デーブルとノウスはイレイの4WD車で、ホクトリアとその近辺のガルバディ軍の駐屯地へ。
エレム、ミレンの4WD車はホクトリアの両端から4WD車に備えてある熱感知レーダーを使用してHP(ガルバディのクリスタルとプリム小国のプリム宝石の事)爆弾の探索を。
悪亜の4WD車にはライミさんが同乗して、ホクトリアと首都ベルガーの境からHP爆弾の探索を
そして僕は一番難所が多い、ホクトリアの山岳地帯(ベルガーから近い山岳地帯)をクリエラさんを同乗させて探索をします。
で、僕は連絡用に自分のスマホをコピーして、チーとマーが魔法でスマホを使用出来る様にしました。
それを四つ作り、ブレイク王達に渡します。
後、この辺りの地形のナビも僕の4WD車のアイと五百年前の4WD車のアイのデーターを各4WD車のアイに転送させてありますから、ほぼこの辺りでの自動運転は問題はありません。
「アイ、各アイに伝えてくれ。もし非常時があれば、搭乗者の命を優先しろ、と」
「ハイ、カクワタシニツタエマス」
「あと、その時はオーナー登録してある人物は、僕以外は無視しろ。まずは逃げる事が皆んなの命が優先だ!」
「ハイ、ワカリマシタ」
◇◇◇◇
そして、残りあと一日になった‥‥‥
各々の配置についた彼女らと僕は連絡を取り合っていた。
300キロと言う広大な範囲内でたったの六台の4WD車に積まれた、熱感知レーダーで探索する僕ら。
しかも、HP爆弾が熱を発するのは、爆弾の臨界点の僅か2時間前だ。
右耳に小型のインカムをつけていた僕は、彼女らに言った。
「熱感知レーダーに反応があったら、まず先に僕に連絡を。そして君らはその場から直ぐに逃げるんだ!」
と。
彼女らは「はい!」と言うが‥‥‥
彼女らはお姫様や貴族。一般の人の上に立つ身。みんな責任感の強い人ばかりだから素直にその場から逃げてくれるかどうか‥‥‥
僕は不安ですよ。
で、時間は刻一刻と過ぎていく。
僕以外の4WD車は、出来る限り平地の場所を探索していた。
「本当にこのホクトリアは何もないですわね」
そう言いながらアイの自動運転でホクトリアの最南部から探索するエレム。
因みにエレムにも小型のインカムを渡して有ります。
「アイ、異常はありますか?」
「イエ、イジョウハアリマセン」
エレムを乗せた黄色の4WD車は所々に小さな本当に小さな森がいくつもある草原を砂煙を上げながら走っていきます。
アイの足回りの自動調整で、小さな岩がゴロゴロとある道も乗り心地は最適です。
「姫様、この車と言う乗り物は、素晴らしい乗り物ですね。こんなに岩がある道も難なく走りますから。おまけに乗り心地も凄く快適です」
以前エレム達が初めて4WD車に乗った時の感想を、後部座席に座る女性兵二人は口を揃えて言ってきます。
「ええ、私も初めてダーリンの4WD車に乗った時はそう思いました‥‥‥けど今回は私達の任務次第では、この辺りの土地、そして人々が苦しむことになるのです。だからこの任務、気を抜かないでいきましょう!」
そう檄を飛ばすエレムに二人の女性兵は
「「はい!」」
と答えます。
「こちらは光、エレム、そちらは異常ないですか?」
スピーカーからの僕の声に
「ダーリン♡ はい! こちらは異常ありませんわ!」
僕の声に少し顔が綻ぶエレムに僕は再度言います。
「エレム、
僕が心配そうに話すと
「ダーリン♡ ええ、わかってますわ。だってこれが終われば私達の結婚式が待ってますから♡」
「えっ! う、うん、そうだよね。だから必ず僕に連絡後、直ぐに離れるんだよ」
いやね、エレムが「私達の結婚式」てとこだけは凄く、すご〜〜く強調して言ってきました。
‥‥‥そんな会話から三時間後。
「こちらイレイ! 光! 熱感知に微妙だけどアイが何かを見つけたわ!」
「!」僕はイレイの連絡に
「ついに来たか!」と。
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