第83話 もう暫くこのままで♡

五百年前の僕が“ミリア確定”なんて言うもんですからミリアが、


「光様、なにが確定なんですか?」


首を傾げて僕に聞いてくるんですよ。で、僕は


「な、何のことか、わ、わかりませんです」


と、わざとらしく首を傾げますよ。

けどですね‥‥‥こう言う時に限って、横から話が入るんですよねぇ。

アルベルの横に居たチィーユが


「確定て、光とミリア様の将来の事でしょうがあ!なにがわかりません、ですか!」


怒りながら言うチィーユ、て言うか、苛立ちながら言いますよ。チィーユさんは。

それを横に居たアルベルがなだめてますよ。

で、ミリアはと言うと、先程までは少し落ち込んでましたけど‥‥‥


「私と光様の///将来の‥‥‥光様の‥ポッ///ポッ///」


ヘナヘナとその場に跪き座り込み、両手を自分の顔に恥ずかしそうに覆い隠すミリア。


「ちょ、ミリア大丈夫?」


僕はミリアの前に座るとそう言います。

するとミリアは小声で、


「///だ、大丈夫れすわ///」


と、まだ顔を隠したまま小声で言うので、僕は少し心配して


「本当に大丈夫?」


と、ミリアの手に触ったんですよ。するとミリアが


「えっ?‥‥‥あ///あ///あ///」


「ミリア?」


「///ひ、光様ああああ///」

僕の首に急に両腕を絡めて来ましたよ。

で、


「へえ?‥‥なあ!‥‥ぎょえっ!」


絡めた両腕に恥ずかしさのあまり、力一杯首を絞めつけて来ましたよ。


「カク、ポキ」

僕の首から妙な音があ!


「///光様♡///光様♡///光様ああああ♡」

ミリアはそうとは知らずまだ力一杯抱きついて来ますよ。


「ポキ、ガァ!‥‥ブ、ブレイク王‥‥こ、これは‥」

ぼ、僕はブレイク王に聞きますと、ブレイク王、なんだかね、なんだか、ほんと〜にすまなそうな顔をして、


「そのな‥‥‥ミリアは惚れた相手には、力一杯抱く癖があってだな‥‥‥その力が半端なく凄くて、そのお陰で‥‥‥婚約寸前の話が二回、ダメにしているのだよ」


あ〜〜〜っ、やっぱりかあぁぁ。てか、この世界のお姫様はどうしてこうも妙なクセを、お持ちなんですかねええ。

で、ブレイク王がですね、


「しかし、ミリアがここまで男を好きになるのは、光が初めてではないか?もしもこの場で光がミリアを拒んだら‥‥‥」


でえ!ブレイク王!妙な想像はしないで下さい!妙な想像は!

確かにここで、ミリアの好意を断れば‥‥‥

僕の首はポッキリどころか、真っ二つですね。


「なに僕は冷静に考えているんだあ!」


「光様♡どうかなさいました♡?」

いやですね〜、ミリアが抱きついて来てますが、ミリア自身どれだけの力で抱きついているか、わかってないんですよね。

で、ですね、ミリアの顔が僕の顔にピタリと抱きついてますのでくっついてます。で、ミリアのいい匂いと、僕の耳にミリアの息がかかるんですよ。で、で、ミリアの胸が、大きな胸が僕の胸に‥‥‥や、柔らかい胸がああ、で、で、で、僕は立ち上がろうとするけど立てません。いえ、立ってますけど立てません。だからあ!立ってますけど立てませんよおお。


“「この状況を生で見れないのが残念だ」”


て、五百年前の僕が言ってますよ!


そんなことより、早くホクトリアの話を進めんかあああい!


「光様♡///もう暫くこのままで♡///」


ホントにホクトリアの話を進めて下さいよおおおお〜〜あっ!ポキ。

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