第81話 79話目の続きです
「いったい、どうなっているんだよ?五百年前の僕が今の僕にメッセージだって!?」
もうですね、この時の僕は、何が何だかわからない状態でしたよ。はい。
で、ですねぇ、このセリフに悪亜は元より、その場に居た全員が驚き、僕を一斉に見ますよ。
「ひ、光‥‥‥これっていったい!?」とマー。
いや、それは此方が聞きたいよ。
「光‥‥‥まさか五百年前の人物は?」
とブレイク王。
いえ、いえ、僕は五百年前には行ってません。
「光‥‥‥本当に別人なんだよなぁ?」
とアルベルとチィーユ。
そうですよお!別人ですよお!
「光‥‥‥だったら何故メッセージが?」
とデーブルとノウス。
僕にもわからないんですうー!
「本当は、私の知っている光では‥‥」
と悪亜。
もう!もうですねぇー!違いますです。はい。
「光様あああ!本当は子供があああ!‥‥‥」
ミリアが半ベソで言ってきましたよ。
あーっ!僕は結婚もしてなければ、子供もいません!
僕は頭を右手で抱えるとアイに、
「アイ、悪亜に先程のメッセージの続きをお願い」
「リョウカイ、メッセージノサイセイヲサイカイシマス」
そしてまた、スピーカーからは老けた僕の声が流れ出した。
“「悪亜、五百年後にこのメッセージを聞いている君は、たぶん精神だけになってそこに居るだろう。本来なら君の精神は悪魔界に帰る筈だった。だが‥‥‥僕と結婚し子供まで授かる事で、悪魔界に帰る事が出来なくなった。僕が君を愛したせいで、悪亜、君は帰れる故郷をなくしてしまった‥‥‥‥」”
それを聞いた悪亜はまた黙ってしまい、涙声を出して泣いてしまった。
そして、五百年前の僕の話は続く‥‥‥
“「僕は‥‥僕はそれでも、悪亜、君を愛している‥‥‥」”
「光‥‥グスン‥‥私もよ」
“「悪亜‥‥悲しまないで。けど‥‥‥僕はもう、君の涙を拭いてあげる事も、抱き締める事も、助ける事もできない」”
五百年前の僕は、本当に自分に対して悔しさをあらわにして話すと、
“「けど‥‥‥そこに居る僕が‥‥乙川 光がなんとかしてくれる。君の無くした肉体も。
スキル【リペア】を使って」”
僕は驚いたとともに、何故?僕のスキルの事を知っていたんだと‥‥‥そして僕は一つの結論を出した。
『五百年前の僕は未来が見えたのでは』と。
その答えはすぐに帰ってきた。
“「その前に僕の疑問に僕は答えておく。これは今から一年前に備わった僕のスキル【未来視】で未来がわかるようになったんだ」”
やはり、マーと同じかぁ。一年前にて、ことは五百年前の僕が亡くなる2年前か‥‥‥‥けど‥‥‥マーは今回の事は読めなかった。つまり、五百年前の僕の方が未来を見る力は強かったて、事か?
“「この【未来視】で見た悪亜を‥‥‥僕らが住んでいたこの地を僕、いや、乙川 光に守ってもらいたい。あの『ホクトリア』の悲劇を繰り返さない為に‥‥‥」”
ホクトリアの悲劇だって!!!?
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