第69話 アクアク

もう〜ですねぇ、ミリア姫‥‥‥ミリアの(ミリアと言わないとミリアの“あ♡な♡た♡”攻撃が止みそうもないので)

僕への好意が、かな〜〜り、ドが過ぎると言うか‥‥‥


じゃあ!なくて!デーブルです。デーブル!


やはりと言うか、言葉と行動に僅かな‥‥ほんの僅かな違和感があるんですよ。


多分、普通なら“これのどこが?”て思える程の違和感。


そんな違和感を、アルベルが何か知ってるぽい、セリフを言ったので、僕は聞いたんです。


「何か知っているのか?」と。


「‥‥‥‥‥‥」


黙るアルベルにチィーユは、


「アルベル、もう‥‥‥このまま隠し通すには無理が‥‥王様も、気づいていると思うし」


チィーユが何か不安?そうな顔をしてアルベルの方を向いて言います。


「‥‥‥しかた‥ないか‥‥」


ポツリとアルベルは言い、僕に


「光、お前はデーブルが何かに取り憑かれていると言ったな」


僕はうんと頷くと、


「‥‥あれは一年前か‥‥ここの地下に更に下の階の地下が見つかってな、その探索にデーブルを任命したんだ」


この地下の更に下に地下があったとは、僕は驚きです。


でも、なんでデーブルがそれにより変わってしまったのか?


するとブレイク王が


「アルベル、そこからはワシが説明しよう」


「あれは今から約千年前の話だ。今となっては既におとぎ話みたいになっているがな‥」


そしてブレイク王は語ります。


「千年前のこの地、ガルバディ帝国はアクアクによって支配されていた事を。

そして、それから五百年後に勇者が現れそのアクアクをこの地下深くに封印した事を」


はへぇ?“アクアク”?。なんかやたらと可愛らしい名前だけど‥‥


もしかして悪魔ですか?

僕はブレイク王に聞くと頷いてますよ。

なんでも悪魔の名前らしいです。


(まあ、プリム小国にも“プウ”て名前の大型の野犬がいるから‥‥それにしてもアクアクですか‥‥)


「だが、千年、五百年と言う時の流れはその事が実際にあったとは人々の記憶から消え、おとぎ話の一部の話だけになってしまった」


何か物悲しげな表情で話すブレイク王。


「しかし‥‥一人の男がそのおとぎ話は実話だった事を発見した」

そう言うと、ブレイク王はデーブルを見ます。


「まさか‥‥その男って?」

僕もデーブルの方を見ます。


「ああ、デーブルだ‥‥」

アルベルは暗い表情をして僕に言って、アルベルもデーブルを。


で、僕はこの流れから察するに、デーブルが何かの拍子でアクアクの封印を解いた。

て、事?とアルベルに聞くと


「なんだ光、最初から知っていたのか?」


と、急に僕が答えを言ったので、僕は首を横に振りますよ。


で、で、ですね、僕は気になる二つのキーワードがあったのでマーに小声で聞きます。


「“マー、もしかして五百年前に現れた勇者て、異世界から来た人かな?”」と。


マーはクリクリした可愛い目を閉じて


「“う〜ん、だと思うよ。僕も詳しくは知らないから”」


そうか‥‥‥詳しくはわからないかあ


で、マーが


「けどね光、今回のアクアクの封印は、どうやら光がする事になるみたいだよ」


うん?‥‥‥‥‥‥へえっ?、マー僕が封印する、て、聞こえたような‥‥‥‥‥‥


「だよ、光がアクアクを封印するんだよ」


「ふう〜〜〜、僕が封印‥‥‥て!出来るわけないだろおおおおおおおおおおおおお!」


けどですねぇ、実はこの“封印”てのは、封印ではなかったんですよねぇ。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る