第64話 場の妖精

ノウスに何かをお腹に食らった僕は、10メートル程飛ばされました。

僕は倒れ立ち上がろうとしますが‥‥


「あれ?お腹に力が入らない‥‥‥何かお腹が重い。‥‥‥な、なんだ‥‥痛い!」


かなりの傷を負った時てのは、痛みよりも腫れたような重さがくるんですよね。で、あとで痛みがくるんですよね。


けど‥‥肋骨が折れた痛みは直ぐにきましたよ。


「グッ‥‥い‥‥痛い‥‥こ、このままでは‥‥」


で、僕は直ぐにリペアとヒーリングを使いました。


「はあ〜っ」


傷が癒えたそんな僕を見ていたデーブルは


「ほお〜、貴方はスキルを2つも持っているのですね‥‥‥しかも1つはリペアですか?私も知らないスキルだ」


と言うとまたニタニタとしながら僕をみてます。

何だかデーブルのこのニタニタした顔を見ていると僕は腹が立ちます。

にしても、先程のノウスのあの攻撃は‥‥いったい?



◇◇◇◇




足跡を追うアルベルとチィーユ。


「ギッシュ、間に合うと思う?」


チィーユが不安げにアルベルに聞くとアルベルは一瞬、曇ったような表情をしたが、直ぐに真剣な顔つきになり


「間に合わない?‥‥‥いや!間に合ってもらわないと!」


そう走りながらアルベルは言います。


ここで間に合ってもらわないと‥‥‥ブレイク王を守る事が‥‥‥




◇◇◇◇




その頃、ベルガー城の外で4WD車を馬車に偽装した車内にいる、チー、クリエラさん、ライミさんらは、


「まだ、光様から連絡はないのですか?」


ライミさんが言うと


「私は今直ぐにでも光様の所に行きたいです。チー、まだなのですか?」


クリエラさんは落ち着かない様子で心配してます。


「‥‥‥アイ、光からの連絡は?」


アイがダッシュボード上の球体をキュイキュイと左右に動かすと


「イエ、マダナニモ」


そのアイの返答に


「いったい何しているんだよ!‥‥‥光」

チーは心配そうに城の方を向いて。



◇◇◇◇



僕はマーに聞きます。


「マー、ノウスはいったい何をしたんだ?それにノウスは何の妖精なんだ?」


マーは僕の肩にチョコンと乗ると、暫く考え、そして


「何の魔法を使ったかは分からないよ。妖精は‥‥‥もしかするとだけど‥」


マーが言うと、僕の隣にいたミリア姫が、


「デーブルの妖精は場の妖精です」


僕とマーはミリア姫に向きます。

そしてマーが


「場の妖精だって!‥‥それなら納得できるよ。ミリア姫やブレイク王が操られた事が」


マーは何かに納得したのか、僕の顔を小さな手でペチペチ叩きます。


ペチペチペチペチペチペチペチペチと。

ペチペチ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る