第49話 ク、クリエラさん
僕の頭の中で"確定!クリエラ!"て声が聞こえてきますよ。
何が"確定“かって?それは僕の五人目のお嫁さんです。
「けど、なんで僕なんかを‥‥‥」
「先程も言いましたように、光様は私達を剣の達人と知りながら女性として扱ってくれました。それどころか体の気配りまでして下さいました」
と、ライミさんが僕に向かい真顔で言ってくるんですよ。
しかしですね‥‥‥なんか急かし過ぎないかな?て思うんです。
で、ライミさんに聞くと‥‥‥、
「光様!何を言っているのですか!素敵な殿方がいたら、すぐに結婚を申し込むのは常識です!」
僕はその時は“えっ!“と驚きましたけど‥‥
‥‥‥‥よくよく考えてみるとイレイ以外の三人はその日の内に結婚を申し込んできた。
この世界ではこれが常識なのか?
で、僕は
「クリエラさん」
「‥‥‥はい///」
恥ずかしそうに返事をするクリエラさん。
「あ‥‥あの‥ですね‥け、け、結婚の話しなんですが‥‥」
僕が何か言いづらそうに話しかけると、クリエラさん何かを感づいたのか瞳を潤ませて僕を見ますよ。
多分、断られる覚悟はしているんでしょうね。
けどですね‥‥そんな顔をされると僕は、僕は、
「‥‥‥今回の話、後で返事をだすのはありですか?」
「えっ?」
「僕一人なら直ぐにでも言えるけど、今はイレイ達がいるから彼女達と相談してから返事を‥‥‥」
「あっ‥はい‥‥そ、そうですわよね。今は光様は姫様達がいらっしゃるんですから。わ、わかりましたわ。光様」
少しは明るくなったクリエラさんの顔を見て僕はホッとしましたよ。
けど‥けどですね‥
『イレイ!メイル!ミレン!エレム!今回の話、君達に振ってしまって‥‥‥申し訳ありませーーーーん!』
と、僕は神に祈るようなポーズを取ると心の中で叫びましたです。はい。
「光様、どうかなさいましたか?」
ライミさんが僕が神に祈るポーズを取ったので
「えっ!な、なんでもないですよ。なんでも、うん」
「「??」」
不思議がる二人に僕は笑うしかなかったです。はい。
で、話は変わりまして今日のあの男、
ギッシュ=デ=アルベルの印象を二人に聞いて見たんです。
「そうですね‥‥‥印象は悪くないです」
とライミさん。
「はい、私も同じですわ」
とクリエラさんも。
そうか‥‥‥だとするとブレイク王の件は関係は‥‥‥
「けど‥‥ですわね‥‥‥なんでしょうか‥
‥‥なにか妙な感じなんですわ」
クリエラさんが悩む?困惑?したような顔をするんです。
「クリエラもそう感じたの?実は私も」
とライミさん。
やはりクリエラさんもライミさんもなにかを感じていたみたいです。
けど‥けどですね‥‥このなにか、てのがまだ分からないんですよ。
「とりあえず明日の商談の時にそれとなく探りを入れて見ますか」
「ですね」とライミさん。
「ですわね」とクリエラさん。
「じゃあこの話はここで、てことで。後で夕飯をご一緒にどうですか?」
僕が二人に言いますと二人はニコリとして
「「はい」」
と。
で、僕が立ち上がり部屋を出ようとすると
「あっ、光様!、私も‥‥‥あっ!」
クリエラさん急に立ち上がりるので椅子の脚に自分の足を引っ掛けて倒れそうになります。
「‥‥えっ?あぶない!」
「ドシ〜ン!」
僕はクリエラさんをかばい床に倒れました。
「‥‥うっ、つ、つ、つ‥‥だ、大丈夫?クリエラさん‥」
「‥‥は、はい‥」
二度あることは三度ある、ですか。
今度はクリエラさんですよ。
倒れた僕に覆いかぶさってますよ。
「クリエラさん?」
「‥‥‥‥‥‥‥」
「クリエラさん、何処か痛むんですか?」
「‥‥‥‥‥‥光‥様‥‥///」
「クリエラさん?」
「‥光様の‥‥///」
「はい?」
「光様の胸板///‥‥‥私も///もう‥‥このまま倒れていたい///」
クリエラさん、僕の胸に顔をスリスリしてきますよお。
「ク、クリエラさん?」
「光様♡///」
「ラ、ライミさん!こ、これって‥‥‥」
ライミさんなんだか申し訳なさそうな顔で
「あ、あのですね‥光様‥クリエラは惚れるとその‥‥このような行動に出てしまうんです‥」
な、な、なんですとおおおお!!!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます