第41話 国王代理
プリム城に戻った僕らは直ぐにアレク王のいる王室に向かった。
日も暮れ魔法石火が灯る廊下を歩いてく僕らは、然程大きくないプリム城内の王室に着いた。
王室の扉を開けると王座にアレク王が座っていて、
「光、よく戻ってくれた」
で、僕が単刀直入で
「アレク王、いったいなにが‥‥‥」
といいかけた時、横からイレイが
「お父様いったい何があったのですか?」
アレク王は一瞬イレイを見て躊躇するそぶりを僕は見逃さなかったが‥‥‥とりあえずここはスルーすることに‥‥‥
「う、うん。今度の婚約の場で着るドレスが何着か出来たのでな。それを光に選んでもらおうと思いよんだんだが‥‥」
アレク王がそう言うとイレイが少し機嫌が悪くなり顔をぷくっと膨らませ、
「そんなこと明日帰ってからにしても良いのではないのですか!」
「う、うむ。だがわしもお前達の晴れ姿を早く見たかったのでな‥‥‥済まぬ」
イレイにそう謝ったアレク王。
で、アレク王は
「ところで、光とのなにか進展はあったのか?イレイ、エレム」
との問いにイレイは
「///な、なにもありません///ですわ///」
まあ、なにか明らかに何かあった様な言い方をするイレイ。見え見えなんですけどね。
で、エレムは
「お父様!私は物凄〜く進展しましたわ!」
その元気有り余る返事にアレク王は一瞬たじろぎますが、
「エ、エレムは何かあったのか?」
「ええ、お父様。私もダーリンと結婚するみたいなんですわ///」
とエレムは最後辺りで恥ずかしそうに言うんですよ。で、アレク王が、
「はあ?ダーリン?‥‥‥あっ、光のことか」
僕はこの"ダーリン"はアレク王に聞かれるのはひーじょおーに悪い様な気が。
で、案の定アレク王は僕の方を見てニタニタするんですよ。
「ほほおう!光とはそこまで進展していたのか。これはプリムはもう光に引き継いでもらうしかないな」
と、やはりと言うか言ってきましたよ。
けどですね、僕はまだプリムを継ぐかは僕自身決めてないんですよ。決心が決まらないんですよ。
と、言うか早く本題に入らないとこのままプリムを継ぐかが本題になってしまいますよお。
で、ここでマキエ妃が助け舟を出してくれました。
「イレイ、エレム、二人ともこちらの部屋に試着用のドレスが何着かあるのできなさい」
と、言うと二人はマキエ妃と別の部屋に行きました。
で、ようやくここからが本題です。
アレク王が真剣な面持ちで
「光に戻って来てもらったのはアレム大国に関係がある事だ」
「アレム大国‥‥‥ですか?」
「うむ。光も知っていると思うが我がプリム小国とアレム大国は友好国だ」
て、言うか王様同士が若い頃の親友同士だからですか、だから友好国以上の繋がりがあるんですよね。
で、前も僕は思ったんですよ。なんで一緒になって国を治めないのかと。
アレク王が話を続けます。
「アレム大国は約300年前から敵対している国があったがその国の国王が10年前に変わってだなアレム大国との和平の道を探る様になったんだ」
「えっ?」
僕はそれを聞いて驚きましたよ。
アレム大国と敵対していた国がある事に。
しかし‥‥‥確かにこの世界はいくつかの国があるのはイレイ達からそれとなく聞いていた。
「で、その国に問題でもあったんですか?」
僕が言うとアレク王は眉間にシワを寄せ
「うむ、実はこの一カ月向こうの国王との連絡がないとタイル王から聞いたのでな」
と言う事はその国王に何かあったのか?
せっかく和平の道を模索していたのに‥‥‥。
「あいにくとアレム大国はその国との繋がりはないのだが、我がプリム小国はすくなからずその国との貿易がある」
で、アレク王はプリム小国の代理としてその国の国王にあいに行って様子を見てくれないかとのことだが‥‥‥。
「でだ、わしの代理つまりはプリム小国の国王代理として光に行ってもらいたいのだよ」
「えっ?ええええ!!!僕がプリム小国の国王代理としてですかあ!ちょっと待ってください!」
「うん?何が待ってくださいだ。光はイレイだけではなくエレムとも結婚するのだろ。もうプリム小国の国王は光しかいないではないか」
あちゃ〜っ!、やっぱりエレムとの結婚?が決まったことで僕には国王になるならないの拒否権がなくなったんですねえ。
「何を悩んでいる光。行ってくれるな?隣国『ガルバディ帝国』に」
僕は肩を落とすとアレク王がニタニタしながら僕の背中をバンバン叩くんですよ。
「プリム小国の国王になるのは光の運命なんだよ!なんだったら今からでもわしの事を"お父様"と呼んでもよいのだぞ」
オッサン王をお父様ああ?今は‥‥‥今は、
お断りしまああああああすう!!!!
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