第40話 シートベルトは安全の為

エレムの変なスイッチを入れてしまった僕。

とりあえずなんとか解放されました。


チーとマーもなんとか解放?されたみたいでグッタリしてます。


あっ!ちなみに僕はエレムとはしてませんからね!してないんだからね!もう一度いいます。ぜーたいしてないんですからね!



◇◇◇◇



で、なんだかんだで2日目の夕暮れです。

僕らはリビングで寛いでいると、僕のスマホに電話が。


「アレク王?」


なんで電話なんか?と思い出たんです。


「どうしましたか?アレク王」


「光か。寛いでいるところ済まんな」


「いえ、で、どうしましたか?」


「イレイとエレムは居るか?」


「ええ、直ぐそこに居ますよ。代わりますか?」


「そうか‥‥てっきり光と子作り‥‥」


「切りますよ!」


「あははは、冗談だ。冗談」


まあったく、何考えてんですかこのオッサン王は。


「で、要件はなんですか?」


「うむ、実はな‥‥‥済まないが光に今直ぐにプリム城の方まで戻って来て欲しいのだ」


「はあ?‥‥い、今直ぐにですか?」


「ああ、済まないが」


僕は一瞬困惑しました。けど‥‥あのアレク王が直ぐにとは。


「いったい何があったんですか?」


「詳しくは戻って来てから話す‥‥」


そう言うとアレク王は電話を切った。

僕はこんな即急なアレク王は初めてだと思い、いったいなにがプリム城で起こっているんだと考え、


「イレイ、エレム。僕、今からプリム城に戻るよ」


イレイとエレムはビックリしてますよ。


「今のお父様の要件、なんだったんですか?」


「さあ?詳しくは戻って来てからて言っていたよ。とにかく僕は今から戻るよ」


僕がそう言うとイレイとエレムがお互い顔を見合わせるとコクリと頷き、


「私達も一緒に戻ります」


「えっ?イレイ達まで一緒に戻らなくても‥‥‥」


「私達はプリム小国の姫です!知る権利があります!」


まあ、定番中と言えば定番中のセリフですよね。こう言われれば連れて行くしかないですからね。


「‥‥‥わかった。じゃあ今から戻る支度を」


「「はい」」


僕に返事をした二人は直ぐにプリム城に戻る支度を始めた。


けど‥‥ですね、なんだか嫌な感じ?と言うか虫の知らせと言うか‥‥なんだかわからないんですが気持ちがざわつくんです。


で、そんな僕を見ていたチーも


「光もかい‥‥‥」


「えっ?チーもかい?」


「うん。マーもなにか感じてるみたいだよ」


「僕もなんだかわからないけど‥‥‥だけど‥‥‥見えないんだよね」


マーが腕を組んでなにか考えてるんですよ。で、僕が聞くんです


「見えないって、未来が?」


「うん、未来の映像が見えないだよ」


不思議がるマー。過去にもその様な事があったか聞くと、"ない"との事。

やはり僕がこの世界に来た事で何かが変わろうとしているのか、チーやマーに聞くと、


「うん、かもね」とチー。


「だとしたらこの世界が君を呼び寄せたのもわかる様な‥‥‥」


チーはともかくマーの未来が見えないのは僕も不安がよぎります。


しかし‥‥‥プリム城で何が‥‥‥。

そう考えていると、イレイとエレムの帰り仕度ができたみたいで、僕らはメイドさん達に後をお願いしてプリム城にもどることに。


で4WD車の車内で、


「いったいお父様はなんの様なのでしょう?」


「そうですわよねお姉様。ダーリンだけ呼び戻すなんて」


「そうだよね。まあ、最初は冗談まじりにアレク王が言っていたから大した事ないんじゃないかな?」


「えっ?どんな?」


「なんでこんな時間からイレイとエレムとで子作りしなきゃ‥‥‥‥あっ!」


ほんと、男はなんで余計な事をポンポンと言ってしまうんですかね。

後悔後に立たずですよ。ハイ。


「‥‥‥光‥‥‥///♡」

で、今回は後部座席に座っていたイレイさん下向いて僕の名前を呟いてますよ。


で、で、助手席にいたエレムさん‥‥‥

またスイッチいれてしまいましたか?


「ダーリン♡♡♡♡戻ったら私の部屋で♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡♡」


と、僕に抱きつこうとしてますが、

いや〜あシートベルトは安全の為に必要ですねえええ〜〜。

あっ!エレムさんシートベルトは外しちゃいけないですからね。

危ないですから。

危ないですからああああああああああ!!!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る