第31話 プリム湖
本日は天気が良いので僕、イレイ、エレムの三人とチーで4WD車でドライブ兼お泊まりです。
で、目的地はプリム湖です。
場所はプリム城から車で1時間走らせた所にあります。湖の規模は僕が元いた世界の浜名湖の三分の一ぐらいですか。
ですから然程大きな湖ていう事はないです。
で、その湖の畔には王族専用の保養地があるとの事。まあ、いわゆる別荘ですね。
ですので、今回もナビに入れる道のデータを取りながら走行しています。
で、ですね助手席にはイレイ、後部座席にはエレムと配置になったんですが‥‥‥最初エレムが、
「私、光様の隣がいい!私がここに座ります!」と言い出したんですよね。
まあ、この辺りはまだ少女だなて感じをしていたんですが、何故そんなに助手席にこだわるか聞いたら
「光様、運転中手が開かないので私が飲み物や食べ物をこうして、"ハイ、ア〜ン"て食べさせてあげるんですわ」
と言ってきたんですよね。
で、嬉しい困った顔の僕がいたんですよ。
いやね、男なら一度は助手席に乗った女性から"ハイ、ア〜ン"て、されて見たいじゃないですか!
けどですね‥‥‥イレイの視線が痛いです、ハイ。
で、ですね僕はDVDを一枚フロントモニターを開け入れ後部座席の上のモニターを下ろしそれをエレムに見させると‥‥‥食い入るように見てますよ。
で、で、最終的にイレイは助手席に、て事になりました。ハイ。
エレムに何のDVDを見せたかって?
それは○と○のアニメです。(ネコとネズミです)。
で、で、でイレイに僕は聞いて見ましたよ
「あ、あのね///イレイにして貰いたいなあ〜」
「えっ///何を///」
「えっ///と、ハイ、ア〜ンを///」
「////////////光///‥‥うん////」
恥ずかしそうに頷くイレイに僕は‥‥‥僕は‥‥‥僕は"よっしゃああああ"と心の中で叫びましたよ。
あっ!そう言えばチーは‥‥‥
エレムに抱っこされて一緒にアニメを後部座席で見てますよ。
ただね‥‥‥
「ぎゃあー‥‥‥うおー‥‥‥ギョえっ!」
て叫ぶ、チーの声がたまに聞こえるんです。
でルームミラーで後部座席を見るとアニメを見て興奮したエレムがチーを伸ばしたり縮めたりしまいには振り回したりしてます。
「ひ、ひ、光‥‥‥た、たすけてええ」
「チー‥‥‥僕の幸せの為に暫しの辛抱だ」
で湖に着く頃にはチーはグローです。グロー。
◇◇◇◇
プリム湖は‥‥‥本当に綺麗な湖です。周りを高い山々に囲まれ緑溢れる木々、そして初夏を思わせる心地いい湖からのそよ風。
まるで心が洗われていくそんな感じです。
その湖畔の畔には王族専用の保養のログハウスがありますがやたら大きなログハウスなんですよこれが。
なんでも10LDKはあるんだとか。
小国て言っても王族ですからね。て、イレイに言ったら材料費はほぼタダみたいで掛かったのは人件費だけみたいです。
まあ、確かにプリム小国は山々に囲まれ木々もいっぱいですからね。
で、このプリム湖には妖精がいるらしくその妖精の許可をえて保養地とログハウスの材料を頂いたみたいなんです。
まあ、いきなり家なんて建てたり木を伐採されたら妖精さんだって怒りますもんね。
で、チーにここの湖の妖精の事を聞こうとしたんですが‥‥‥完璧にまだグローですね。
て事で妖精の事は後で、まずはログハウスの中へ、
「‥‥‥ひ、広い‥‥」
最初に出た言葉がそれでした。
四十畳ほどのリビングがいきなり目の前に入ってきましたよ。その中に家を支える太い柱(6メートルぐらいか?)が三本端っこに立ってますよ。で6つのドアがあり廊下や各部屋につながってるみたいなんです。
で、左右に階段があり上は展望デッキになってるそうで僕はそこに行く事に‥‥‥。
「凄い!プリム湖が目の前に広がってる!」
デッキの数メートル前にはプリム湖です。
目の前には何も障害になるものがないので本当にプリム湖が広がって見えます。
まるで別の世界に来た感じですよ。
(て、僕にとってはもう別の世界ですが)
「こう言った場所でイレイと二人で‥‥‥」
「私と二人で、てどうしましたか?光」
いつの間にかすぐ横にイレイがいましたよ。
景色に気を取られ気づきませんでした。
「えっ?あ、こ、こういった所にイレイと二人で見れたらなあ、て」
「///そうですわね///」
てイレイが言うと僕の横にピタッとくっついて来ましたよ。
その仕草が可愛いくて、僕は
「イレイ!///」
て、言って抱きしめてしまいましたよ。
イレイも僕に抱きついて来ます。
で、で自然に互いの顔が近づくと‥‥‥熱いキスが、キスが‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥
「光様ああああ!」
「えっ?」
「ぎゃえええええええ!」
僕の顔に何かピタッとくっついたのは下にいるエレムに投げられたチーでした。
今回のお邪魔虫はチー、君でしたか。
で、エレムは
「光様ああ!今晩私の部屋でお待ちしてますわあ!!!」
と僕にウインクして下で叫んでますよ。
おい、おいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおいおい! エレムさんあなたは12歳なんですよ。
ねえ、イレイいいいい?
イレイの目が怖いです‥‥‥‥。
この後僕がどうなったかはご想像におまかせします。
てか、なんだかこのお泊りなんか一波乱起きそうな予感ですよおおおおおお!!
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