共生宇宙軍 新兵訓練編

第64話 ラストタスク

「ここはカムランステーション、イースターポート。接舷を求める各艦船は、管制官の指示に従うこと」


 デュークたちが、カムランステーションの桟橋に近づくと、宇宙港の管理司令室から移動経路を指示する声が届きました。同時に、デュークたちの目に管制官の電波情報が流れ込み、ネクタイにワイシャツ姿の管制官を浮かび上がらせます。


「龍骨の民だな?」


 おそらく霊長類あたりから進化した種族である管制官は、深い彫りをした顔に高い鷲鼻を載せ、頭髪を几帳面に整え、眼鏡の奥から鋭い眼光を覗かせながら尋ねてきました。


「はい、戦艦デュークです」

「同じく戦艦のナワリンよ」

「巡洋艦のペーテルです~~」


「了解。適切な接舷箇所を確認する」


 デューク達を誘導する彼の声は無個性でありながらもとても聞きやすいものでした。デューク達は共生知性体連合標準語を自然と身に着けているのでわかるのですが、管制官の言葉遣いとイントネーションは、まったくもって隙のない、教科書どおりのものだったのです。


 そんな生真面目な管制官の指示を聞いたデューク達は「真面目そうな人だね」「七三分けの堅物だぁ~~!」「役人っていうのかしら?」などと想いました。


「龍骨の民、超大型戦艦1、大型戦艦1、重巡洋艦1――――接舷箇所……」


 管制官は高く秀でた額を持ち上げながら、片目を細めて少し遠くの方を眺めるような表情を見せながら呟き、同時に瞳をピカピカと光らせています。それはどことなく機械的なところのある仕草であり、異種族についてまだそれほど多くを知らないデューク達に、とある気付きをあたえるのです。


「あ、この人――――AI族だ」

「機械知性とか電子的存在ってやつ?」

「わぁ、これがじんこうちのうかぁ~~!」


 デューク達の目に映る管制官は、実体のある存在ではなく、機械知性とも人工知能とも呼ばれる電子情報生命体AIだったのです。彼らはプログラムとデータの心を持つ生き物であり、共生知性体連合の一員として、連合の各所で情報分析や、通信統制、物流管理などの仕事をテキパキとこなしているのです。


「むぅ、大型艦の接舷箇所に余裕が無い。現在調整中――現状のまま、しばらく待機となせ」


 そのAIの彼――航宙管制官であり、水先案内人かつ港湾責任者である彼は、しばらく目をパシャパシャッさせるのですが、おもむろに片眉を上げると、待機を命じてきたのです。


「ああら、降りる場所がないのね」


「接舷場所は沢山ありそうだけど、僕らに適したところがないのかもな。よくみると、他のフネは300メートル位のが多いね」


「ボクたちってデッカイんだぁ~~」


 デューク達は共生知性体でも大型艦艇にあたり、一番小さなペーテルですら、450m級の重巡洋艦なのです。ナワリンは600メートル級の大型戦艦であり、デュークはなどは1キロを越えている超大型艦でしたから、接舷の準備に時間がかかるのでしょう。


「「「わかりましたー! 待ってまーす!」」」


 三隻は声を揃えて、待機指示に従うことを管制官に答えます。龍骨の民というものは、龍骨の中にある本能によって、管制に従うことにあまり疑問を感じません。その上彼らは、自分たちのネストでそういうものだと教育されているのです。


 大きな少年少女達がおとなしく指示に従う様子に、管制官はちょっとだけ唇の端をあげながら「出来ているな」と呟くと、他の艦船に対して指示を出し始めます。


「ダンガン族の砲艦、速度超過、修正せよ」


 長い砲身を持つ戦闘艦が接舷進路に入ってくるのですが、接舷速度がちょっとだけ速いため、管制官の叱責を受けました。


「第十五番桟橋、駆逐艦戦隊、発進――許可パーミッション


 桟橋に接舷した小型の艦艇が電磁カタパルトの勢いを得て次々と射出されます。それはデュークの脇を凄まじい勢いで駆け抜けてゆきました。


「ヤード・ポンド族の艦艇に告ぐ、当該宙域は指定エリアにあらず、サウスポートに向かえ」


 ポヤポヤと飛んできたフネが、接舷許可を求めるのですが、管制官は「ここではない。あちらだ」と端的な指示を出しました。ヤード・ポンド族のフネは単位系の計算違いにより、停泊場所を間違えていたのです。


「へぇ、あっちにも港があるんだわ」


「本当に大きな施設だよね」


「デッカイことは良いことだ~~!」


 管制官とフネのやり取りを聞きながら、円環状のステーションの先を眺めたデューク達は、カムランステーションは概ね4つほどのエリアに分かれていることを知りました。


「でもさ、4つに分散しているといっても、ものすごい数のフネだよね。これを全部管理するって大変そうだなぁ」


「そうね、イースターだけでも、一分間に10隻は出入りしてるわ」


「管制官、フネを右へ左へ捌いてるよぉ~~すっごい大変そ~~!」


 フネの発着場である桟橋を眺めると、ものすごい勢い数のフネが発進したり、降りていったりしているのです。管制官はそれらの進路や速度を一人で管理しているのです。


「衝突警報、衝突警報。タグボード隊緊急発進、救助隊待機せよ」


 なにかの手違いがあったのか、桟橋の方に挙動がおかしくなっているフネがいるのです。桟橋にぶつかっては大変なことになるので、管制官は衝突を回避させるべくタグボートを緊急発進させました。また、念には念をと、救助隊がいつでも動けるように準備します。


「対応が早いなぁ」


 幸いなことに、管制官の素早い対応により、フネの衝突は事前に回避されました。このようにして、事故発生の可能性に対して、あらゆる手立てを準備するのも管制官の仕事なのです。


「危険生物を感知。防疫チーム緊急出動――」


 警報は別の場所でも鳴っています。桟橋に接舷した輸送艦から兵員が降りてゆくのですが、それと同時にフネのなから数匹の小型生物がステーションに入り込んだのをセンサが感知しました。管制官はそれらがステーション内部に潜り込むのを食い留めるべく、防疫チームを緊急投入します。


「へぇ、フネだけでなく、全部を管理しているんだ」


 たくさんの種族の艦船が集まるこのステーションは、フネの発着だけではなく、常に様々なトラブルに見舞われています。管制官はそれらに対して、ビシバシと指示を投げかけ、適時問題を解決してゆくのです。


「AIって、僕らのような機械生命体の一種と聞いたけど、これは真似できないなぁ」


「すごい働きものだわねぇ」


「真面目な偉い人だ~~!」


 大人しく順番を待ちながら通信を傍受していたデュークは、管制官の仕事ぶりに、大変感心したのです。


「あっち、こっち、そっち。あそこ、ここ、そこ――」


 彼らが見守る中、機械知性の管理官はテキパキと指示を出し続けるのですが――


「あれれ、フネが滞留してきたぞ?」


「混雑しているわねぇ」


「フネ、多すぎ~~!」


 デューク達は、接舷するにせよ、発進するにせよ、彼と同じく待機状態にある艦船が増え始めた事に気づきます。実のところ、デュークが接舷しようとしたこの時間は、ステーションが大変に混雑するピークタイムを迎えていたのです。


 その光景を見ていた三隻は、「あらあら」「混み混みだぁ~~」「密度がすごいね」などと、のんびりとした態度で構えるのですが、他のフネからは「まだなのか?」「いつまで待つのだろう」「待機開始から30分なんだが……」などという電波のメッセージが上がり始めます。


「なんだか、皆、苛立ってるわねぇ」


「異種族って、気が短いのが多いって本当だな」


「デーンと構えていればいいのに~~!」


 龍骨の民は基本的に穏やかで、のんびりとしたところのある生き物です。でも、異種族はそうでもないようで、待たされているフネからは苛立ちの声が上がり始めるのです。


「手順通り、然るべく」


 管制官はそれらの声に対して対応しながら、同時に複数の作業工程を管理し、指示を出し続けます。でも、この時にはタイミングが悪かったのか、練度の問題なのか、勝手に発進をし始めたフネが出たりして、状況は悪化していったのです。


「手順の通りに」


 事態が悪化しつつある中、管制官は表情を変えずに「然るべく」と冷静な態度で問題解決に当たっているようですが――


「手順は守っているんだ、航路使用許可はまだか!」

「ギチギチギチギチ――!(昆虫型種族の苛立ち)」

「作戦に、間に合わなくなりますよぉ! なんとかしてください――!」

「管制、何してるんですか!」


 様々なところからおびただしいクレームが巻き起こりはじめました。


「さっさと着陸、着陸、着陸! しばくぞ――――!」


 共生宇宙軍には龍骨の民に比べると気の短い種族もそれなりにいるのですが、通所であれば管制官に暴言を吐くほどの輩は、少ないほうです。でも、この時は運の悪いことに、とても短気なことで知られる種族が混じっていたのです。


「管制への暴言行為は許可できない」


 暴言を浴びた管制官は「やめろ」というのです。彼にはそれを制止すべき権限があり、平時であれば憲兵隊を投入したかもしれません。でも、上に下に右へ左へフネをさばき、港の運行を正常なものに近づける努力をしている彼には、その余裕が失われていました。


「うわぁ、なんだか凄いことになってきたぞ……」


 デュークは「作業はドンドン増えているし、大丈夫かなぁ?」と艦首をかしげ、大人しく待機しながらも、不安な気持ちになりました。


「対処中」


 それでも彼は万事なにごとも無いかのように管制を続けます。機械知性という生き物は、常に冷静で計算高く感情のない生き物ですが――


「ごるぁ――――さっさと着陸させ――――!」

「遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い遅い」

「発進許可はいまだなりや、全艦艇が知らんとす」


 この時の混雑はなかなかのものでした。タスクはドンドン増えるし、いつもは温厚で知られる将官が、皮肉な嫌味を飛ばすほどだったのです。


 そんな管制官は、常にクールな機械知性ですから、ただただ無表情のまま管制を続けるのですが、混雑がボルテージマックスになった瞬間、彼の声がおかしなことになるのです。


「たい、対処――し、叱るべく――」


「あら、管制官の声がぶれてきたわ。電波の質が悪いのかしら?」


「いや、これは違う気がするぞ……」


 デューク達は溢れんばかりのタスクとクレームの渦中にある管制官の顔が苦悶に歪み、冷静な言葉で話していた彼の口調がおかしなことになったことに気づきました。彼は口を抑えながら、顔の面をヒクヒクとさせてもいます。


「し、か、る、べ、く――――グゲッ……」

 

 なにやら管制官は「ゲッ、ゲッ、ゲッ、ゲッ」とえづき始めました。


「うわぁ……」

「だ、大丈夫かなぁ……?」

「管制官が苦しげだよぉ~~」


 デューク達が心配そうに見ていると、「はぁはぁ、はぁ…………」という、生身の種族が持つような息遣いの喘ぎ声が聞こえると、管制官はメガネをどこかに放り投げ、整った髪をぐしゃぐしゃにしながらネクタイをほどいていくのです。


 ワイシャツの襟首のボタンを外し、手首のそれもぬるめた彼は、おもむろに両の手を広げ「感情抑制、解除リリース――」という野太い声を上げたのです。


そして全艦艇に向け――


「貴様ら、好き勝手言いがってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ!」


 それは膨大な量のタスクをマルチにこなしているのに、解決しても解決しても先が見えない問題解決に当たる当事者だけが上げる心の叫びでした。


「ちっくしょぉぉぉぉぉーめっ!  分かったよ! 分かったよぉぉぉぉ――やりゃあいいんだろ! やぁって、やんよぉぉぉぉぉ! 俺の本気を見せてやる――っ!」


 管制官の目が真っ赤に燃え上がり、両手は轟叫べといわんばかりにギリギリと固められ、背中からはどす黒い蜃気楼のようなものが吹き出したのです。そして彼はガリガリガリと自分の頭に、指を突っ込みながら、こう宣言します。


「俺は、機械知性を超越するぞっ! 冷却装置を外してもなっ! いくぞ! 唸れ中央演算装置ぃぃぃぃぃぃいぃっぃ! 燃えろ記憶装置ぃぃぃぃぃぃぃぃい! 高まれクロックぅぅぅぅぅぅぅぅぅ! バ、イ、パ、ス、全開ぃぃぃぃぃぃぃぃ――っ!」


 AI族というものは常に冷静で、計算高い種族ですが、高性能な彼にも、我慢の限界はあるのです。そしてブチ切れた管制官は、自分を稼働させている電算機を限界まで稼働させながら、これまで以上のものすごい勢いで作業を進め始めたのです。


「ふぇっ……」

「あらやだ、怖いわ」

「切れた~~! 管制官が切れた~~!」


 そのように絶叫する姿は、全力でオーバークロックしながら冷却装置を外してしまった暴走マシンそのものなのです。たぶん、流石に演算装置からシートシンクを抜いてはいないかもしれませんが「これが俺のフルパワーだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ?!」とか言っていますから、抜いてしまったかもしれません。


「工程をリスケぇぇぇぇぇぇ! 作業手順最適化ぁぁぁぁぁぁぁッ! 

 不要な手順をボッシュ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~トッ!

 邪魔な船は強制停止ぃぃぃぃぃぃ! そこで黙って寝ていやがれぇぇぇぇぇぇ!」


 暴走超特急という言葉がふさわしい状態に陥った管制官は、工程を繰り上げながら、滞留していた艦船をどんどん片付けてゆきます。


「タグボード班はたらたらすんなっ! 人員は非常呼集でかき集めろ――! うるさい、残業時間なんざ気にするな――!」


 管制官は労働基準法とかそういう大事な法律をかなぐり捨てるようなセリフを撒き散らしながら、これまでのものより的確な指示を吐き捨て始め、強権発動をバシバシと発動させるのです。


「うわぁ……」

「すごいわねぇ……」

「わぁ、勢いあるぅ~~!」


 デューク達は機械知性の管制官が行う全力投球に、思わず感嘆の声を上げてしまいました。管理官のギアはまだまだアップしていきます。


「忙しさがなんだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! 仕事ってな忙しい時が一番楽しいんだよぉぉぉぉ! ふは、ふはははははははははははははは! ちっくしょうぉぉぉぉめぇぇぇぇ! なんて、なんて楽しいんだぁぁぁぁぁぁ! あはははははっ!」


「笑いながら仕事してる……」


 デューク達は高らかな笑みを浮かべながら仕事をする情報生命体の底力に、ある種の尊敬の念を抱きながらもドン引きしてしまいます。


「もっと熱くなれよぉ! まだやれるもっといける、行けると思えば必ずやれる! 逃げたらそこで仕事終了ですよぉぉぉ? 先生、仕事がしたいですぅぅぅぅぅぅ!

………………………………はっ、意識が……ええい、寝るな俺、寝るな俺、眠くない、眠くない――――良し! また仕事ができるぅぅぅぅぅ!」


 管制官は能力限界を超えても手を休めません。熱暴走が始まり、意味不明な言葉を吐き出し、処理落ちしようとしても、再起動して仕事を続けるのです。「ええい、リソースが足らない! ええい、どこかにないか――――?!」と絶叫しながら。


「はわわわ……」

 

 そんな彼を見ていたデュークは、ひどく感心しつつも「なにかお手伝いできないかなぁ」などと思ってしまいます。


「あのぅ、管制官。ただ待っているのはあれなので、何かお手伝いてきませんか?」


「お、おお、龍骨の民の少年――――使ってやる! ああ、使ってやるぞ! お前の龍骨を使ってやるぅぅぅぅぅぅぅ!」


「ふぇっ?!」


 そう言った管制官はデュークの副脳に電子的アクセスを行い、強引に龍骨につながって、分散的コンピューティングを始めます。「そこの嬢ちゃん達も手をかせぇぇぇ!」と言いながら、ナワリン達の副脳にも侵入する始末です。


「なじむ、なじむぞ――! 龍骨も一種の演算装置だからなぁ――――! よぉしあわせろ龍骨の民ぃぃぃぃぃぃぃ! いくぞ――!」


「え、あ、はい」


「機械知性は仕事のために働きます! たとえその結果が処理落ちだとしても!

 俺たちは一歩も引きません! だって機械知性なんだものっ!

 能力の限界までフル稼働ぉぉぉぉぉ! 24時間365日戦えますかぁぁぁぁ?!

 ファイトぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――!」


「「「い、いっぱぁぁぁぁぁぁぁっ⁈」」」


 熱の上がりすぎた管制官はなんだかヘンテコりんなセリフを吐き出しました。デュークは、管制官の声に合わせて、思わず合いの手を入れてしまいました。


 そして数十分後――


「はぁはぁ、終わった……ふふふふふふふふふふ、ノルマ達成だぜっ!」


 なんとか作業をあらかた片付けた管制官は、徹夜明けのビジネスマンにしか浮かべることのできない清々しい笑顔を浮かべていました。


「よし、感情抑制プロトコル、再設定だ」


 そう言った管制官は、投げ捨てたメガネを掛け直し、乱れた髪を几帳面に整え、ワイシャツのボタンを掛け直して、ネクタイを締めました。すると彼の目は既に冷静なものになり、顔の表情もほとんどない、平常的な姿になるのです。


「ぜはぁ――――」

「すっごい過負荷が掛かったわぁ」

「仕事って大変だねぇ~~」


 管制官の手伝いをしていたデューク達は、龍骨や副脳を使いすぎて排熱がたいへんな事になり、溶けた冷却材を排出しています。そんなデューク達に向けて管制官がメッセージを投げかけてきます。


「最後のタスクを実行せよ」


「え、まだ、仕事のこっていたんですか」


「すごく疲れてるのに~~」


「フネ使いが荒いわねぇ……」


 思わぬ仕事の手伝い方をさせられ、ヘトヘトになったデューク達を眺めた管制官はこう言うのです。


「ラストタスクは、”貴艦”らの接舷だ」


「あ、そうか! それが残ってましたね」


「あらら、待ちぼうけで、そこのことを忘れてたわ」


「あはっ、大事な仕事だね~~!」


 フネとして大事な仕事を思い出したデューク達に向けて、管制官は「場所は、港で一番大きくて良い場所を用意した――」と伝えます。


 そして、生真面目で堅物そうな管制官は――


 「お手伝い、ありがとう」


 と、微笑みを浮かべたのです。

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