会話


(エリア5114・浜辺)


砂浜から一段高く上がった草地の上で、今日もアクラとエミリンは『相互理解』の最中だ。


アクラは勉強熱心だ。今日もエミリンの手を借りながら、ジャンヌが設置した新しい端末で熱心に勉強を続けている。


MAV搭載のポータブル端末より画面も大きいし、エミリン発案の(仕上げたのはジャンヌだが)インタラクティブディスプレイとリンクして、グラフィックをつかったやり取りを『エミリン先生』と交わしながら学習することもできた。


それを一緒に見ていたジャンヌが何気なく『そういえば、その『巣』とかの装備とかを使ってインターフェースを自分で作れるのならば、スレイプニルのライブラリーに直結することもできるんじゃないかしら?』 と言うと、アクラはしばらく考えた後、思いがけない推測を口にした。


「その方法は恐らく、知るべきでないことさえも知ってしまう可能性がある。

そして、上手く言えないけれど、僕がするべき努力は自分の意思で知識を得ることであって、無意味にデータを蓄えることとは違うと思える」 


その言葉を聞いたジャンヌとエミリンは、困惑して顔を見合わせるしかなかった。


アクラには、なにか深い思考がある。


「自意識がなにか知識を掴んで、その知識を表層のどこかに置く。それは、ひょっとしたらいつか無意識下に沈んで忘れてしまうかもしれない。

でもそれは、アクセスできる場所にただデータをストックしておくこととはまったく違うと思う。『沢山の情報に到達可能なパスを持っている』ということは、決して『知る』ということと同じではないという印象がある」 


アクラは、ジャンヌとエミリンのアイコンタクトに気付いたのか気付かないのか、端末の画面に没頭した様子で言葉を続けた。


「それに僕は、もしも、この先何かの事情で人間から攻撃を受けることがあったとしても反撃はしないと決めた。

防御や撤退はするけれど反撃はしない、そう決めた。

その際に、もし僕がスレイプニルを通じて人間の戦闘システムについて詳細な情報を得ていると、知らずにその情報を活用してしまう危険性がある。

僕の意識が、というよりも僕の戦闘コプロセッサ群、つまり無意識の領域の活動が」 


「スレイプニルだって、あなたを攻撃したりはしないわよ!」 


ついエミリンが口走ってしまうが、アクラは冷静に話を続けた。


「ありがとうエミリン。

でも、例えば、戦闘や環境スキャンをサポートしている僕のコプロセッサ群はスレイプニルの自動防御システムと同じようなものだ。

恐らくナノ秒やピコ秒単位で動作しているだろうと思うけど、それは僕には時間の経過としての実感がない。

センサーから集められているはずの膨大なデータも、分析されて、僕の表層意識に上げられてくるまでは知覚していない。

意識に上ると、ようやく気づく、感じる、そういうもので、人間の言葉で言えば無意識下の活動みたいなものなのかもしれない」


アクラにとってそういう処理は、人間にとっての『神経や内臓』の働きと同じようなものだということだろう。


ただし、アクラの『神経』には強烈な兵器が直結している。


「僕の意識はそれらの非常に深いレベルでの動作原理を完全に掌握しているとは言い難いし、だから戦闘コプロセッサ群が、そうした情報を知らぬ間に活用して不本意な反応を引き起こしてしまう可能性もないとは言えない。

そういう危険は防ぎたい。

僕は人間と戦うつもりはないから、そういったことについて知る必要はないと考える」 


アクラはさらに自分の考えを付け足した。


「僕はいまでは、メイルと人類の間で行われてきた、局地的な闘争の歴史を知っている。なぜ人間たちがメイルを敵と認識したのかの理由もわかるし、当然のことだと考える。

僕自身だって、対話に成功したメイルはごく少数だ。

ほとんどのメイルや、ましてやエイムは、敵を発見するや否や問答無用で先制攻撃を仕掛けてくるから...

ともかく、僕は僕を含めたメイル全体が人類にとって敵と認識されていることを理解している。

もう僕は決して人類を敵とは思わないけれど、つい先日までは、人間の生死を気にもとめていなかったことは事実だ。

そんな僕が、人間社会にずかずかと踏み込んでいくには、まだお互いの理解が、そして僕の僕自身に対する理解さえも浅すぎると思う」 


ジャンヌとエミリンは、もう一度顔を見合わせるしかなかった。


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(エリア5114・岬の丘)


いま、二人もしくは一人と一体は、岬の丘の上に広がる草地に立ち、心地よい風を受けている。


ここに来たのは驚くべきことにアクラからの提案だった。


『エミリン、岬の丘の上に上がってみてはどうだろうか? とても気持ちの良い場所だ』 


ジャンヌにそれを告げると一瞬驚いたようだったが、すぐに気を取り直して「じゃぁ、気をつけて行ってらっしゃい」 とだけ言った。

もしも危険というならば、恐らく半径数十マイル以内で最も強力なメイルが真横にいるのだから、気をつけるもへったくれもないものだ。


すでにアクラとの協議の上で、スレイプニルのドローンはオートパイロットでの哨戒飛行を始めていたが、これもむしろアクラから提案されたようなものだ。


アクラがふと、『あのドローン群は搭載してこなかったのか?』と聞いてきたから、『積んでいるけれど、あなたへの示威行動に見えるのが嫌だったから飛ばさなかった』とジャンヌが答えたら、『エミリンの安全性を高める上では、ドローンによる継続的なパトロールを行ったほうが良いと思う』と返してきた。


『エミリンの安全性』というアクラの表現に、ジャンヌはなんとなく不本意な思いを感じつつも、素直にアドバイスに従ってドローンの継続哨戒をスタートさせることにした。


アクラは自分が設置した二つの哨戒トラップ『メイルの残骸と誘導弾地雷』のことをジャンヌに話し、特にドローンの安全のために地雷には近づかせないようにと言った。 


「君たちがずっとここにいるのなら、地域の哨戒活動はドローンに任せきりにできるかもしれないが」とアクラ。 


「安全のために、あの固定設置型破砕弾、人間の言うところでの『地雷』は、当面そのままにしておいたほうが良いだろうと思う。それにまだ効果を確認したことはないので、あれが本当に役立つかどうかも不明だ」


エミリンは二編成のドローンを交代で二十四時間飛ばすオートパイロットのプログラムを設定し、アクラのアドバイスに従って哨戒エリアを設定しておいた。


いまちょうど、そのドローンの一群が森林側からカーブを描いて戻ってきたところだ。


岬まで伸びた山肌の表面を縫うように飛んでくると、エミリンの目の前で方向を変え、湾内に停泊したスレイプニルの上を飛び越して、次の哨戒ループに突入していく。


『ATVで渡れるように』と、アクラが川の三角州にかけてくれていた丸太の橋を渡り、標高差のなだらかな面を探してここまで上がってきたが、通りやすそうなルートは事前に_エミリンがこの湾に戻ってくる遥か前に_下調べしておいてくれていたので、エミリンはアクラの後をついて走らせるだけで、難なく丘の頂上まで上がってこれたのだった。


そこは確かに気持ちの良い場所だった。


正面には遥か沖合まで海が見通せる。

左を向くと複雑な海岸線が延々と続き、緑の大地と赤い岩肌のコントラストが縞模様のようで美しい。


右を見ると、スレイプニルが停泊中の湾の全容を見下ろせる。

その向こうはここよりも少し高い山脈に遮られていて、海岸線を目で辿ることはできない。

スレイプニルはいまは最初に止めたところではなく、浜辺ギリギリのところまで近寄って停泊しているが、砂浜との間には、まだ結構な距離があった。


陸地に目をやると、アクラがいつも座っている高台の草地が見えて、スレイプニルからそこまでが、このところのエミリンの『MAV通勤コース』だ。

さらに、そこから奥の森林地帯へと続くゆるやかな草原、この岬の脇に流れ込んでいる小川が作っている湿地帯と、さっき渡ってきた三角州までが一望にできた。


「上から見ると本当に丸い湾なのね。砂浜のカーブまで揃ってて、お月さまみたいだわ」 


「月?」 


「そう、お月さま。だって湾内がまん丸だし、こっちとあっちの岬の出っ張りが三日月のようでもあるし....うん、名付けて『ムーンベイ』、ここをそう呼びましょう」 


「ムーンベイ...」 アクラが繰り返す。


ずっとこの地域で過ごしていたのに、アクラはいままで、土地そのものに固有の名前をつけるという発想を持ったことは一度もなかった。


座標でも地形でもない『名前』 それは何か特別なもののように感じられた。


「ムーンベイ、良い名前だと思うエミリン」 

「ありがとう」 


そう言ってエミリンは草の上に腰を下ろした。

アクラも慎重にゆっくりと体を沈める。

やはりエミリンにはアクラが機械や昆虫ではなく、血の通った動物のように見えてしまう。


エミリンが自分の『巣』という場所に戻らなくていいのかと聞くと、まだ当分は大丈夫だという。

巣ではエネルギーや武器弾薬の補充、損傷した部分の補修などができるのだそうだ。

巣には他にも誰かいるのかと聞いたら、自分で他のメイルの巣を見つけたことはないが、恐らく巣は一人のメイルに一つづつだろうと推測していると教えてくれた。


しかも資材や弾薬は、時折補給が届くのだという。


ところが、それがどこから届くのか、誰が送ってくるのか、まるでわからないと。

補給物資はすべてのメイルに公平に届くはずだが、恐らく他のメイルたちも出元は知らないのではないかとアクラは言った。

そしてこう付け加える。


「恐らく、そんなことを気にしているのは僕だけだろう」 


補給物資はメイルではなく、もっと細長い形状の、アクラがいうには「蛇のような」 形状のマシンが運搬してくる。


アクラはそのマシンを『LIAISON』という名前で知っているけれど、そのマシンには自意識がないのか、それとも応答するためのインターフェースがないのかはわからないが、とにかくこちらからの問いかけに答えることは一切なく、単に接近を知らせるビーコンを出してくることと、補給物資のリストの伝達があるだけだという。


リエゾンが近づいてきたことをビーコンで検知したら出かけて行き、推定ルート上で待ち構える。

十分に近づいたらリエゾンに対して自分の識別コードであるキーのビーコンを発信すると、リエゾンが間近で停止し、消費した分の破砕弾をボディに装填したり、エネルギーパックを補充してくれるそうだ。


巣とリエゾンの話だけでも本部に報告すれば一大ニュースだが、そのためには、どうしてそれを知ったのか? というストーリーが必要だ。

それに、この二点に関しては、すぐに他の探査局員の安全性向上に直結するようなことだとも考えられないので、ジャンヌも、報告はもう少し理解を深めてからにしましょう、と言ってくれている。


アクラは、自分がこのエリアの安全性を高めるために地雷を思いついたエピソードを披露してくれたが、そのときに使った有線誘導弾のハーネスから念のためにすべての弾頭を一旦外してしまったので、空っぽのハーネスを背負ってリエゾンに会いに行ってみたら、誘導弾の弾頭も全部補充してもらえたのだという。


「つまり、これは誘導弾を保有しているのが僕だけではない、ということを示唆していると思う。

いくら何でも、僕一人のために新しい兵器を開発して、そのパーツを補充し続けるというのは考えにくい。僕の存在がなにかの運用テストであったら別かもしれないが」 


アクラにとって不思議なのは、これまでの戦闘経験から、自分には他のメイルにない装備_例えばステルス装甲を始め、有線誘導弾やレールガン、破砕弾の特殊弾頭、強力な電子戦装備など_が与えられているらしいことだ。


自分のボディ形状やサイズが他のメイルとまったく違うことと併せて、これはアクラの自分自身に対する大きな謎の一つだった。

しかも、これまでのところ、それらの装備の消耗品もちゃんと補充されている。


となると、きっと自分のようなボディを持つメイルは他にもいて、ただ存在する間隔が非常に隔たっているなどの理由で同タイプ同士が遭遇してない、というのが一番理にかなった推測だった。


「それに、そもそも巣には、あらかじめ十分な資材がストックされている。

多分、僕と一緒に最初に運ばれてきていたんだろうと思う。

誘導弾や破砕弾の弾頭やエネルギーパックも大量にあるし、ボディの外装部品の補修材料や交換部品だって潤沢に用意されている。

リエゾンからの補給が途絶えても、相当な期間、それは戦闘が起きる頻度次第ではあるけれど、巣の備品だけを頼りに無補給でやっていけると思える。

それが、他のメイルたちもそうかどうかはわからない。調べてみたことがない...そうだ、彼にも聞いてみればよかったかもしれない」 


「彼? 他のメイルさん?」 


なぜかエミリンはそこで『メイルさん』と言ってしまう。


「そうだ。内陸の高原地帯で会った一体のメイルがいる。

うまい具合に彼とは戦闘で破壊し合わずに、対話の時間を持つことができた。

いまエミリンと話しているのとは違う、メイル同士の言語ではあるけれど」 


「あの、ジャンヌと一緒に会いに来た時、最初に聞いた音かしら? アクラが『ありがとう』っていう言葉を試してくれる前の」 


「そう。あの音波パルスが僕らの音声言語だ。届く距離は短いが、他のメイルと会話することができる。

その峡谷のメイルと出会った時は、僕はこのエリアの安全強化策を検討することで慌ただしかったから、そんなに長時間は会話していない。

それに結局は彼も、自分の出自やメイルたち自身のことについては、僕が知っている以上のことは知らなかった」 


「じゃあ、一緒に会いに行ってみる?」 


エミリンとしては、何の気なしに言った言葉だったが、それは予想外にアクラを動揺させた。


「....それは危険だと思うエミリン。彼以外のメイルとも遭遇する危険があるし、彼自身だって人間を敵だと考えて咄嗟に攻撃しようとするかもしれない...。

そもそも彼が僕との間で結んだ、相互に攻撃し合わないという約束でさえ、何一つ裏付けとなる保証はないものだ」 


「でも、アクラは彼のことを信用しているのでしょう?」 


「彼の行動と思考については、色々と話した結果として『信用』している。

彼が自分を有利にするために、虚偽の情報を意図的に僕に伝えてくる可能性は少ないと思う」 


「だったら、私だってその人のことを信用できるわ。アクラが信用している相手なんだから」 


「エミリン、それは君が僕を信用しているということだろうか?」 

「あたりまえよ! あなたは私の命を助けてくれた人なんだし、信用しないわけないじゃない!」 


アクラはすぐに返事をせず、何かをじっと考え込んでいるようだった。


「エミリン、僕は二回も、いや正確には三回も君を死なせかけた」 


アクラが静かに言う。


「一度目は、まだ君と本当に出会っていなかったときだ。

僕は人間に発見されることを防ぐために君が操縦しているドローンを撃ち落とし、さらに追撃されることを防止するために、その操縦者がいるであろう湾内の船を、つまりスレイプニルを木っ端微塵に破壊するつもりだった。

攻撃する直前になって急にドローンが引き上げたから、僕も攻撃するのを止めた。

それは、こちらから積極的に仕掛ける理由は無かったからだ。

だが、もしもドローンが進行方向を変えるのがあと数秒遅かったら、僕は砲撃を始めていたと思う。

あの船に君が乗っていたことを、その時はまったく知らなかった。

君と出会った後でドローンや船のデータが同一であることから、当時、君を死なせかけていたことに気がついた」 


エミリンの脳裏に、その瞬間のジャンヌとの会話がフラッシュバックする。


「二度目は、最初に君と直接出会ったとき。

あのとき僕は、もしも君がATVに乗ったままでメイルの残骸の横まで来ていたら、間違いなく君を撃っていたと思う。

自分を発見されてしまうと考えていたから。

そしてその後も、あのエイムに殺されようとしていた君を、ほんの直前まで見殺しにするつもりでいた。

君は僕らを探しに来ていた人間だったし、僕はなにより自分を守ることを優先するつもりだった。

あのとき偶然、君の怯えた顔を見るまでは」 


「あれが生まれて初めて本当に死を感じた瞬間だったわ。

でも、あなたは私を助けてくれた」 


エミリンは冷静に答えた。


「自分でも、自分が何故そんなことをしているのか解らないままに行動した。

その後も、自分が何故そうしたくなったのかは解らないままだった。

あのとき、始めて君の顔をはっきりと見たとき、それをこの世から失わせたくないと激しく感じた。理由はなくても、そうしたい、ということは確認できた。

自分のしたいことが把握できたら、後はただそれを実現しようとするだけだ」 


その時エミリンはアクラの声に感情を感じた。

なぜだろう? 

それは単に人間の声を真似てスピーカーから再生された擬似音声に過ぎないはずだった。


でもエミリンは、その声に確かに感情を感じることができていた。


「一度目に遭遇したとき、君を殺さなくて済んだのはただの偶然だった。

二度目に遭遇したとき、君を誰かに殺させたくないと急に思うようになったのも偶然だったのかもしれない。

君と別れたあとは、もしも次に遭遇できたときには、偶然に頼らなくても君を守れる方法がないかと考えていた。

もし、君がこのまま海に帰らず陸地にいるというのなら、陸地にいるときの君を守るのが僕の成すべきことだ。そう思った」 


エミリンはふいに立ち上がるとアクラに近づいた。

地面に下ろしている頭部のすぐ脇まで来て、折りたたんでいる前脚に両手をかけて言う。


「理由はいらないのよアクラ。あなたは私を助けてくれた。

きっかけは偶然拾った幸運だったかもしれないけど、それでもあなたは、あなたの意志で私の命を救ってくれたわ。私にはその事実だけで十分なの」 


「僕がかつて君を死なせてしまおうとしていたことを、君は僕との関係性の上で問題にしないということだろうか?」 


「ええ、しないわ。それはもう済んだことだし、お互いを知らなかった頃の過去の出来事よ」 


「君のその言葉はとても深い安心感を僕にもたらしている。ありがとうエミリン」 


「お礼を言うのはこちらだわ、アクラ。あなたのそばにいると、なぜだか私も安心できるの。こうやってワイルドネーションの陸地にいるのにね。不思議だわ」 


そう言ってエミリンはその場に座り込み、アクラの前脚に背中をもたせかけた。


アクラの体表を覆う鱗のような装甲板は、金属よりも木材やプラスティックのような質感で、冷たくもなく、暖かくもなく、平たく言えば完全に外気温と一致している。

アクラのカモフラージュシステムが、熱源探知を防ぐために、いつも自動的に外板の温度を調整しているらしい。


「私たちが出会えた幸運を世界に感謝するわ」

 

エミリンはそう言って目を閉じた。

アクラが答える。


「では僕のなすべきことは、君と出会えた幸運を守り続けることだ」 


ついさっき命名されたばかりの『ムーンベイ』から吹き上げてくる風が心地いい。

エミリンは、このまま昼寝がしたくなった。

メイルにもたれかかってお昼寝したくなるなんて、世界の誰にも想像できなかったでしょうね...と心の中で思う。


『きっと、この先はまだ一度も出会ったことのないことが次々に起きるわ...』


これまでのところ、あの時のエミリンの直感は大体において正しかった。


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