第10話

翌日の朝、関 光琉は自宅から私立大空銀河の森高校へ通う為に大空銀河駅から電車に乗り大空銀河の森公園駅で降りた。すると駅前で関 光琉を待っていたのはやはり私立大空銀河の森高校へ向かおうとしていたブルームとバール・クレットであった。

関 光琉「ブルーム、バール。おはよう。」

ブルーム「光琉、おはよう。」

バール・クレット「おす。」

ブルーム、関 光琉、バール・クレットは大空銀河の森高校へと歩き始めた。

関 光琉「バール。」

バール・クレット「ん?」

関 光琉「バールは、大空銀河の森高校まで通うのに大空銀河の森公園からの通学なのか?」

バール・クレット「いや、ブルーム様が住んでおられるマンションからだ。」

関 光琉「同じマンション?」

ブルーム「正確に言えば私はマンションの120階、バールは1階に住んでいるの」

関 光琉「へーそうなんだ。と言うことはマンションに住むための手配はブルースカイが?」

ブルーム「ええ、そうよ。」

バール・クレット「一応大空銀河の森高校の学生として在籍する為には住んでいる場所の住所登録が必要だからな。まさか、大空銀河の森公園の地下から通学しているとは言えないだろ」

関 光琉「なるほど。ブルームとおんなじ理由かー。」

バール・クレット「ま、そういうことだな。ところで関、昨日の事だが貴様はどうやって59体の対人型戦闘兵器ロッドを破壊、1体を機能停止の状態に出来たんだ?それも一瞬でだ。」

関 光琉「その事については、まだブルームから教えてもらっていないのか?」

ブルーム「ええ、そうよ。」

バール・クレット「あぁ。」

ブルーム「えーと、それは・・実は、極流光を使ってしまったんだ。」

バール・クレット「何!極流光だと!!極流光はブルーム様にしか出来ない禁断の能力だと聞いている。使い方によっては宇宙最強の兵器と言っても過言ではないという伝説もあるぐらいだ。まさか?ブルーム様。」

バール・クレットはブルームの方に目を向けると、ブルームは頷いた。

ブルーム「私がロッドとの戦いに、光琉を巻き込んでしまったの。そして光琉は一度は命を落としてしまった。そこで光琉の復活を望んで使ったのが極流光。幸いにも光琉はよみがえった。しかしその際の副作用として光琉は極流光の力を身に着けてしまった。だから私はその責任や償(つぐな)いとして、光琉の中の極流光の力が暴走しないように極流光をコントロールする術を教えているの。」

バール・クレット「なるほど。そういう事でしたか。」

ブルーム「極流光は諸刃の剣。上手く活かせば全宇宙の幸せに、その逆を使えば宇宙を壊滅することさえ出来ると言っても過言ではないわ。私は光琉には出来ることであれば宇宙全体の平和の為にその力を使って欲しいと思っているの。」

関 光琉「宇宙全体の平和とは言われてもまだ僕にとっては壮大過ぎてどこまで出来るのか、わからないのだけれども。」

ブルーム「その事についてはこれから一緒に考えて行きましょうね。」

バール・クレット「ブルーム様がそう言ってくれているのだ。ありがたくその好意に甘えておくんだな。」

関 光琉「うん・・・」

ブルーム「光琉。今ひとつ元気がないわね。どうかしたの?」

バール・クレット「どうせ関の事だ。宇宙全体の平和と言われても実感がわかずちゅうちょしているのだろう。全く!極流光の力を持つことが出来た上にブルーム様からのアドバイス付きだぞ。何とも羨ましい。ん、ゴホンゴホン。何とも光栄な事だと言うのに。」

ブルーム「あ、そうだ。光琉。これを渡しておくわね。はい。」

と言うとブルームは鞄から取り出したものを光琉に手渡した。

関 光琉「ん?腕時計?」

ブルーム「そう、異次元式腕時計よ。」

関 「異次元式?」

ブルーム「時計についている青のボタンを押してみてくれる?」

関 光琉「このボタンかい?」

ブルーム「そう。」

すると関 光琉の前の空間に大きなビデオスクリーンが現れた。

関 光琉「うわっ!何だこれ?」

ブルーシャオ「あー、何だこれ。とは失礼ねー。私は宇宙船ギャラクシオンの通信ブルーオペレーター隊のブルーシャオですよ。」

関 光琉「ブルーシャオ?」

ブルーシャオ「はい。私は宇宙船ギャラクシオンと光琉さんの通信サポートを任されています。」

関 光琉「通信サポート?」

ブルーシャオ「えぇ。光琉さんの戦闘中、ギャラクシオン船内の案内、その他ギャラクシーズスターズにての不明点をブルームさんと連絡が取れない時のサポートをさせて頂きます。」

関 光琉「なるほどー。ちなみにこの腕時計で電話とかはかける事は?」

ブルーシャオ「出来ますよ。ブルーム様、バール様との連絡は勿論の事、地球上にある電話機とも連絡が取れます。」

関 光琉「そうなんだー。」

ブルーシャオ「はい。そういう事なので宜しくお願いしますね!光琉さん!」

とブルーシャオは笑顔で微笑んだ。

関 光琉「あぁ、よろしく。」

ブルーシャオ「はい。以上で通信を終わります」

とブルーシャオが言うと関 光琉の目の前のビデオスクリーンは消えた。

ブルーム「と言うことなのよ。」

とブルームは、関 光琉に向かって言った。

関 光琉「なるほどー。」

バール・クレット「関、宇宙船ギャラクシオンの乗員が全員女性だからって、鼻の下を伸ばすんじゃぁないぞ!」

関 光琉「いつ、俺が鼻の下を伸ばした。バールは一言多いぞ。」

ブルーム「まあまあ、お二人さん。そんなにいがみ合っていたら地球の平和は守れないぞ。」

とブルームは言いながら関 光琉とバールの頬を指でつねった。

関 光琉「いててて。」

バール・クレット「ブルーム様、お戯れを。」

ブルーム「あははは。」

ブルームは、関 光琉とバール・クレットに微笑んだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

SPACE GALAXIES STARS  スペースギャラクシーズスターズ (銀河から今・そして) 関 優雅人 @epion

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ