第8話

時が経ち朝。学校へ向かうため大空銀河の森公園駅で電車を降り駅の改札口を出た関 光琉。すると関 光琉が来るのを待ち構えていた男子高校生が関 光琉に声をかけてきた。

男子高校生「おい。お前が関 光琉か?」

関 光琉「えっ?ああそうだけれど?」

男子高校生「俺の名前はバール・クレットだ。お前が通う私立大空銀河の森高校の2年J組へ昨日転入した転校生だ。歩きながら話をしよう。」

と関 光琉と私立大空銀河の森高校へと向かうバール・クレット

バール・クレット「お前はブルーム様を知っているな?」

関 光琉「ブルーム様?ああブルームのことだね。知ってはいるけれど。あのなあバール。俺の名前を知っているのならお前じゃなくて名前で呼んでくれないか?失礼な奴だな。」

バール・クレット「ちっ。わかったよ。関って呼べばいいのかい?」

関 光琉「ああそれでいいよ。ちっとか言うなよな。それでバール俺に何の用があるんだ?」

バール・クレット「それはな関。何故お前が地球の代表者として選ばれたかって言う事を知りたいんだ。」

関 光琉「地球の代表者?何のことをいってるんだ?」

バール・クレット「別に隠さなくたっていい。関は地球の代表者としてスペースギャラクシーズスターズに加わったのだろう?」

関 光琉「スペースギャラクシーズスターズってバールお前は?」

バール・クレット「少しはわかるだろう?俺はスペースギャラクシーズスターズの一員。であり正確に言うならば宇宙船バーラントレットの乗員であり惑星バーラントの代表者だ。」

関 光琉「え?何だって?それじゃあバールは地球人じゃあなくバーラント人だとでも言うのか?」

バール・クレット「そう。その通りさ。ここまで話せば俺が地球人じゃあないと言うことはわかるだろう?」

関 光琉「にわかに信じがたいがスペースギャラクシーズスターズと言う言葉を知っているのは俺と。」

バール・クレット「関とブルーム様しか知られていない極秘事項なんだろう?」

関 光琉「だが俺は地球の代表者なんて大それたもんじゃあない。地球からの協力者として。」

バール・クレット「ブルーミコに選ばれたのだろう?ならば関は地球からの代表者みたいなものだよ。」

関 光琉「それにしたってバールが地球人でないと言う証拠があるのかい?」

バール・クレット「なんだ。ここまで言ってもまだ関は俺がバーラント人だと言うことがわからないのか?まあいいさ。学校に着いてブルーム様に俺の事を証明してもらえばいいだけのことさ。」

関 光琉「それにしたってバール。何故バールはブルームに様をつけているんだ?」

バール・クレット「関。ブルームって呼び捨てにするんじゃあない。あのお方は。」

関 光琉「あのお方?」

バール・クレット「・・・ふん。まあいいさ。いずれ関もブルーム様の偉大さが分かる時が来るだろう。」

関 光琉「?」

バール・クレットの言う事を不思議に思う関 光琉だがそうこうしているうちに関 光琉とバール・クレットは私立大空銀河の森高校の2年A組の教室へと向かった。そこにはもう先に学校に着いていたブルームの姿があった。

関 光琉「おはよう。ブルーム。」

ブルーム「あら。おはよう光琉。」

バール・クレット「ブルーム様。おはようございます。」

ブルーム「あら。あなた誰かしら?」

バール・クレット「ブルーム様!それはないではありませんか。私はバール・クレットです!」

ブルーム「あらあら冗談よ。バール。相変わらずかたぐるしい挨拶ねー。何でかしら?」

バール・クレット「それはそのー。色々と事情がありまして・・・」

ブルーム「事情?何かあったかしら?」

関 光琉「ブルーム。やっぱりこのバールと知り合いなのかい?」

バール・クレット「このとはなんだ!このとは。」

ブルーム「ええ知り合いよ。惑星バーラントの超エリート。スペースギャラクシーズスターズの中では知らない者はいないわ。」

バール・クレット「お褒めにあずかり光栄です。」

ブルーム「あら。別に褒めてなんかいないわよ。事実を言ったまでよ。それより何でバールはこの学校の制服を着ているの?」

バール・クレット「そ。それはその。わ。私もブルーム様と同じく地球の文化、生活、社会の仕組みを少し肌で感じたいと思い。」

ブルーム「あら。それってどこかの誰かが同じことを言っていたような気がするのだけれども?誰かの受け売り?」

バール・クレット「ブルーム様。その辺で御勘弁を。」

ブルーム「ごめん。ごめん。ちょっと虐め過ぎたみたいね。バール。歓迎するわよ。」

バール・クレット「ははっ。」

関 光琉「いったい。どう言う会話の流れ何だい?ブルーム?」

ブルーム「聞いての通りよ。光琉。バールもこの学校生活を楽しみたいと言っているのよ。」

バール・クレット「いえ。それは。あの。」

関 光琉「本当にそうなのかな?」

ブルーム「まあまあいいじゃないの。それより。そろそろクラスの朝のホームルームが始まっちゃうわよ。バールも自分のクラスに戻りなさい。」

バール・クレット「ははっ。」

関 光琉「なんか変だな?」

ブルームとバール・クレットの会話を不思議そうな感じで聞いていた関 光琉。そうこうしているうちにその日の学校の授業も終わり関 光琉とブルームそしてバール・クレットの三人は一緒に下校する帰り道。

バール・クレット「しかし何で俺はJ組でブルーム様と関はA組。それも関。お前がブルーム様の隣の席に座っているだと?どうすればそんな不平等な組み合わせになるんだ?ブルースカイの奴。」

ブルーム「あら?ブルースカイがあなたの何かに関与したの?」

バール・クレット「あ。いえ。その。何でもありません。」

関 光琉「何でバールはブルームの前だとそんなに敬語を使うんだ?」

バール・クレット「関。貴様は黙ってろ。」

ブルーム「バール。だめよ。みんなで地球を守ろうって時に地球の協力者の光琉に対して貴様なんて言葉使ったら。」

ブルーム「そうは言われましてもブルーム様。」

関 光琉「それよりも。ブルーム。今日は昨日に引き続き僕の能力の引き出す為の訓練はするのかい?」

ブルーム「そうねー。光琉の持つ能力を中途半端にはしてはおけないわね。」

バール・クレット「関の持つ能力?地球人にブラックギャラクシーズスターズと対抗する能力があるとでも?」

ブルーム「そうよ。光琉の持つ能力はまだ未知数だけれども引き出せる能力は必ずあるわ。」

バール・クレット「いったい関が何故総力を持っているとわかるのですか?」

ブルーム「そ・れ・は・ね。」

バール・クレット「それは?」

ブルーム「企業秘密ってやつよ。」

バール・クレット「それではわかりません。ブルーム様。」

ブルーム「うふふ。それじゃあ光琉。今日も光琉の能力を引き出す為の訓練をするわよ。」

バール・クレット「一体どこでその訓練をしているのですか?」

ブルーム「決まってるじゃない。宇宙船ギャラクシオンの中でよ。」

バール・クレット「な?何ですと?宇宙船ギャラクシオンの船内で?宇宙船ギャラクシオンは男子禁制のはず?なのにどうして関がギャラクシオンで訓練などを?」

ブルーム「それもね。ひ・み・つ」

バール・クレット「ブルーム様」

関 光琉「ところでバール。バールが乗って来た宇宙船は一体どこにあるんだい?」

バール・クレット「宇宙船バーラントレットのことか?それはブルーム様の乗っておられる宇宙船ギャラクシオンと同じで地球の中に異次元空間を作ってそこへ宇宙船バーラントレットを収めてある。」

関 光琉「宇宙船ギャラクシオンや宇宙船バーラントレットも地球の異次元空間内にあるっていうだけで実際宇宙船の外装を見た訳じゃあないから宇宙船があるっていうのも実感がわかないんだよな。なあバール、バーラントレットの外装ってどんな感じなんだ?」

バール・クレット「バーラントレットの外装については極秘事項だ。関なんぞに教えるいわれはない。」

関 光琉「そうなのかい。」

ブルーム「さあてと大銀河の塔についたわ。二人とも地下の異次元用エレベーターに行くわよ。」

ブルーム、関 光琉、バール・クレットは大銀河の塔業務点検用エレベーターで地下3階まで下りた。

バール・クレット「この沢山の数の異次元用エレベーター。ブルーム様と関はA-1エレベーターで宇宙船ギャラクシオンへ。私はA-2エレベーターで宇宙船バーラントレットへ戻る事になる。関にはあまり会いたいとは思わないがブルーム様もし私めに御用の際にはいつでもバーラントレットへ御連絡下さるようお願い致します。それでは。」

とバール・クレットは言うとA-2エレベーターの中へと入っていった。

関 光琉「ねえ。ブルーム。バールって僕になんか恨みでもあるのかな?」

ブルーム「さあ。どうなのかしらねー。それよりも光琉。私たちはA-1エレベーターで宇宙船ギャラクシオンへむかいましょう。光琉の持つ能力の引き出しに頑張りましょうね。」

関 光琉「あぁ。よろしく頼むよ。ブルーム」

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