第4話
ひと時の間をおいて、ブルームと関 光琉はギャラクシオン船内のプラネタリウム観測室の室内に入っていた。
ブルーム「この室内がそうよ。プラネタリウム観測室。実際の地球から見た星の位置を見ることが出来るの。とまあどこにでもある観測室だけれどもね。じゃあそこの椅子に座って。」
とブルームが言った。ブルームと関 光琉は椅子に座ると室内の照明が消えた。次の瞬間真っ暗闇の中から無数の星々の明かりが映し出された。
関 光琉「おぉー」
と関 光琉が声を出したその目の前にはとてつもなく鮮明で明るい星々を眺める事が出来た。
ブルーム「私はね。この星を眺められる場所が大好きなの。普段慌ただしい生活に明け暮れる毎日だけれどもこの場所にくるとそれらを全て忘れて星を眺めることが出来るの。」
ブルームと光琉はしばらく星々の眺めに見入っていた。
関 光琉「ねぇ。ブルーム」
ブルーム「何。」
関 光琉「このプラネタリウムの星々を眺めていたらふと以前ブルースカイが言っていた言葉を思い出したのだけれども確かブルースカイは「私達は地球から約138億光年以上離れた場所からやってきたナウ人だ。」と言っていたけれど、僕が知っている限りでは確か宇宙は今から約138億年前に誕生したと僕の学校の先生は言っていたのだけれども、そうなるとブルーム達ナウ人は、宇宙誕生と同時にもう今の文明の科学力を持っていたことになるのかい?」
ブルーム「・・・うーん。そうねー実は私は星を見るのは好きなのだけれど、宇宙の歴史にはとんとうとくて。何しろ138億年前の話だしねー。」
関 光琉「ふーん。そうなんだー。」
と関 光琉は言ったもののどこかブルームに質問の内容をはぐらかされた感じがしたような気分がしないでもなかった。その時ブルームの左腕にしている腕時計が赤くチカチカと光った。それに気が付いたナウは右手の手のひらを真正面に向けると何も無かった空間にビデオスクリーンの映像が映し出された。ナウはそのビデオスクリーンに映っているブルーアースに話しかけた。
ブルーム「どうしたのブルーアース?緊急通信?」
ブルーアース「宇宙空間に解き放っている観測衛星が地球に迫っている宇宙船のような物を捉えたの。識別反応はロッド搬送用の宇宙船3機。ロッドがその宇宙船の中にいると思われるの。ブルームはこれを迎撃破壊してもらいたいの。うまくいけば捕らえて欲しいのだけど出来るかしら?」
ブルーム「こちらの戦闘タイプは?」
ブルームアース「戦闘タイプは問わない。ブルームの好きなように戦って」
ブルーム「了解!」
関 光琉「ブルーム。どうしたの?」
ブルーム「今のブルーアースからの音声聞こえていたでしょ?私と光琉を襲った正体不明のロッドが地球にやってくるのよ。ロッドは常に戦闘態勢をとっている戦闘ロボットだから地球上に降りるととても危険なの。だから、ロッドは発見次第即破壊もしくはデータ収集の為に捕獲するの。」
関 光琉「それでブルームはそのロッドをどうやって破壊するの?」
ブルーム「そうねえ、私の得意な肉弾戦にでもしようかしら」
関 光琉「肉弾戦?大丈夫なの?ブルーム。」
ブルーム「ブルーアースは戦闘タイプは問わないと言っていた。だからそう言う事なのよ。」
関 光琉「大丈夫なのかなぁ?」
ブルーム「あら、光琉心配してくれているの?優しいわね。それじゃあそうねー。このプラネタリウム観測室の本当の名前は異次元追跡観測室とも言うの。だから、光琉はこの観測室で私の勇姿を見守っていてね。それじゃあ、行ってくるわね。」
ブルームがそう言うと異次元追跡観測室を走り去った。既に異次元追跡観測室の画面はブルームの画像を映し出し、関 光琉は、ただその映像を見守るしかなかった。
ブルームは宇宙船ギャラクシオンの船内を走りながら
ブルーム「ブルームドレッサークラスチェンジ」と叫んだ。
するとブルームが今まで来ていた服が剝ぎ取られたと同時にスペースバトルスーツがブルームの体に装着された。次にブルームは宇宙船ギャラクシオンの船内の異空間ゲートに入り地球の地上表面大空銀河の森公園中心部にある大銀河の塔の頂上へと瞬間的に移動しそこから大空に飛び立った。
異次元追跡観測室でブルームの行動を見守っている関 光琉
関 光琉「驚いたなー。ブルームのスペースバトルスーツって空を飛ぶ事が出来るんだ。どういう仕組みで飛んでいるのだろう?やっぱり進んでいる科学文明の力なのかな?・・・ん?ブルームが飛んでいる下に山が見える。・・・ってあれはもしかして富士山か?って言う事はもう富士山より高いところを飛んでいる事になるのか。ブルームそんなに高いところを飛んでいる事になるのか。ブルームそんなに高いところまで行って大丈夫なのか?」
ブルースカイ「大丈夫さ」
といつのまにか関 光琉の隣にブルースカイが立っていた。
ブルースカイ「ほら、ブルームはもう宇宙空間に到達するぞ」
関 光琉は再びビデオスクリーンを見入った。
宇宙空間にいるブルームは地球とは反対の遠い宇宙空間を見入っている。すると次の瞬間ブルームの目の前にロッド搬送用の宇宙船3機がスピードを上げて迫ってきた。そしてブルームの脇をすり抜け地球へと迫ったロッド搬送用の宇宙船3機を今度はブルームが追いかけ追いつきロッド搬送用の宇宙船3機をそれぞれをブルームの特殊能力の透視によって積み荷の確認をし、そしてこれらの全てにロッドが積まれている事を確認した。ブルームはこれらロッド搬送用の宇宙船3機を地球に侵入させないために、ブルームの両手から解き放った牽引ビームをロッド搬送用の宇宙船3機へ発射しブレーキをかけた。するとロッド搬送用の宇宙船3機はブルームに牽引されて止まったのだが、止まって少しするとロッド搬送用の宇宙船3機から合計9体のロッドが湧き出てきた。
ブルーム「あらーこんなに沢山のロッドが湧き出てくるとはねー。仕方がないわねーロッド1体ぐらい捕獲して後は全部破壊するしかないわねー」
かくしてブルーム対ロッドの宇宙空間での格闘戦が始まった。そして十数分後9体のうち8体までロッドを倒し残りの1体を捕獲したブルーム
ブルーム「光琉にブルースカイ私からの通信聞こえてる?これから地球の大気圏突入してギャラクシオンへ戻るわね。」
ブルースカイ「了解した。ブルームはギャラクシオン第8ゲートからメカニック格納庫へロッドを収納してくれ。気を付けて戻ってくるんだぞ」
ブルーム「了解」
地球の大気圏突入するブルーム
関 光琉「凄いなー。これがブルームの能力なのかー。」
ブルースカイ「光琉。ブルームの能力はまだまだこの程度の物じゃあないんだぞ」
関 光琉「そうなのかい?その他のブルームの能力って何があるのかな?」
ブルースカイ「まあ追々わかる事になるさ。慌てることはないよ。」
関 光琉「そっかー。それにしても凄いよなー」
ブルームの能力にただただ関心する光琉だった。
ブルースカイ「それよりも光琉。ブルームがもうすぐここ宇宙船ギャラクシオンへ戻って来るんだ。ギャラクシオン船内メカニック格納庫へ出迎えに行くぞ。」
関 光琉「メカニック格納庫?」
ブルースカイ「ああそうだ。宇宙船ギャラクシオンのありとあらゆるメカが収納されているところさ。ついて来て。」
関 光琉「うん、わかった。」
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