第3話

ブルーム「さあ動きだすわよ」

とブルームが言うと異次元用エレベーターはゆっくりとしかし次の瞬間ジェットコースターが加速するような重圧感を関 光琉は感じた。

しばらく異次元用エレベーターに乗っていたブルームと関 光琉。ようやく異次元用エレベーターは目的地に着いたらしく最後はゆっくりと緩やかに停止した。

ブルーム「さあ光琉。目的地に着いたわよ。シートベルトを外してエレベーターの外に出ましょう。」

関 光琉はその言葉に促されてシートベルトを外し座席から立とうとすると一瞬右足の膝がガクッと曲がってバランスを崩しそうになった。

ブルーム「光琉?大丈夫?やっぱり異次元酔いを起こしたのかしら。ほら手をかしてあげるから歩いて。」

とブルームが左手を差し出し光琉の右手を掴みながら異次元用エレベーターの出口へと向かい出口の扉が開くと。次の瞬間目ブルームと関 光琉の前にはワァッと沢山のナウ人に迎えられていた。その沢山のナウ人の中の一人ブルーシップが

ブルーシップ「ようこそ!宇宙船ギャラクシオンへ」と出迎えてくれていた。

ブルーム「船長これは一体?」と言うとブルーシップは答えた。

ブルーシップ「いや何先ほどブルースカイから連絡が入ってね。こちらにブルームとブルーム達に選ばれた地球人が来るから歓迎してやってくれと頼まれてな。それでこうやって、異次元エレベーターの出入り口を陣取って、ギャラクシオン船内にいる手の空いている者たちを呼んでブルーム達を待ち構えていたんだ」と笑って答えた。

ブルーム「船長!船長は何かとお忙しい立場。出迎えて頂かなくてもこちらから船長室に出向きましたのに」とブルームが言うと

ブルーシップ「いや何我々宇宙船ギャラクシオンに乗る者たちも地球人と直接接触するのは初めてだからな。いくらこの船内で待機している者たちでも私が止めてもここの場所には集まって来てしまうよ。それにブルーム。もう地球人と仲良くなっているようではないか」

とブルーシップは言いながらブルームが関 光琉の手をとって握っているのを見て言った。

ブルームの顔は急に真っ赤になり

ブルーム「こ、これは光琉がエレベーターで異次元酔いをしたから手をかして・・・」と言うとブルームと関 光琉を出迎えた沢山のナウ人から歓声の声はヒューヒューと二人を茶化す声に変った。

ブルーム「もう、みんなまで茶化して!もう知らない!」とブルームは顔を真っ赤にしながらそっぽを向いた。

ブルーシップ「まあまあ悪い事ではないのだからいいではないか。ささ関 光琉君といったね。宇宙船ギャラクシオンの船内を案内してあげよう。もっとも船内は広大だから全部案内すると1年以上かかってしまうからな。大まかな説明だけでもしてあげよう。ブルームと一緒についてきなさい。」

ブルーシップはそう言うと、第20作戦室へとブルームと関 光琉を案内した。

時がたち第20作戦室から出てくるブルームと関 光琉。

ブルーム「どう?ブルーシップ船長の説明でわかった?宇宙船ギャラクシオンの仕組み?」

関 光琉「うーん。つまり地球の中に異次元空間を作ってそこへ宇宙船ギャラクシオンをおさめたっていう事はわかったのだけれど。じゃあその宇宙船ギャラクシオン大きさはどれくらいなのかって言う事に関しては極秘事項だって言う事なんだよね。」

ブルーム「そうよ。」

関 光琉「そっかー。あっそれともうひとつ気になった事があったのだけれども」

ブルーム「えっ。何が」

関 光琉「宇宙船ギャラクシオン船内ではまだ僕以外の男の人に会っていないのだけれども何故かな?」

ブルーム「ああその事ねー。たまたまギャラクシオンは女性の専用の宇宙船なの。女性男性両方が乗っている宇宙船もギャラクシオンと同様地球内部の異次元空間で待機しているわ」

関 光琉「地球にやってきた宇宙船ってギャラクシオン以外にもあるっていうことなの?」

ブルーム「私も詳しい事はわからないのだけれどもそのように話を聞いているわ」

とブルームと関 光琉が話している所へブルーナースがやって来た。

ブルーナース「あ、いたいた。ブルームに関 光琉君ね。」

ブルーム「あ、ブルーナース」

ブルーナース「ブルーム。ちょっと光琉君を借りるわよ。」

ブルーム「えっ?借りるってどうかしたの?」

ブルーナース「そっ。光琉君ロッドとの戦いに巻き込まれて瀕死の重傷を負ってたっていうから、後遺症がないかどうかこれからブルードクターの元で精密検査を行うのよ。だから光琉君マッパになって」

関 光琉「えっマッパって?」

ブルーナース「いやーねー全裸よ。全裸。精密検査に全裸はつきものでしょ。」

関 光琉「えっ。ちょっと待って。女の人の前で全裸って言うのはちょっと」

ブルーナース「うふふ。冗談よ。冗談。もう光琉君たらうぶなんだから」

ブルーム「ちょっと。ブルーナース。彼ほんとに嫌がってるわよ。冗談は程ほどに。」

ブルーナース「あら。精密検査というのは本当よ。今服を着たそのままでいいから、しっかりと精密検査は受けてね。ブルームも付き添いで来てくれる?」

ブルーム「私は光琉に船内の案内をしている途中なの。いいわ。わかったわよ。付き添えばいいんでしょ。付き添うわよ。」

時が経って関 光琉の精密検査が終了した。

ブルーナース「精密検査終了!光琉君お疲れ様。検査の結果は後で連絡するからねー」

とブルーナースの声を後にしてブルームと関 光琉は精密検査室から出てきた。

関 光琉「精密検査本当にこの服を着たまま検査出来るんだね。最初はブルーナースがマッパになってみたいな事を言ってたから正直焦った」

ブルーム「彼女特有の冗談よ。あまり気にすることはないわよ」

関 光琉「まあ冗談だったから良かったけれど」

ブルーム「ね。それよりちょっとプラネタリウムが船内にあるんだけれど、一緒に見に行かない?」

関 光琉「プラネタリウム?この船内にあるの?」

ブルーム「うん。まあ、地球にあるプラネタリウムとおんなじような物だけれどね。」

関 光琉「うん。いいよ。で、どこの場所にあるの?」

ブルーム「ちょっとついて来てね。」

とブルームが言った後を追って関 光琉はついていった。


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