22パリの彼
数日前
パリ。
「ああ、確認したよ。そのアパートで間違いなさそうだ。当局に見つからないようにだろ?分かってるよ。」
携帯から耳を離し、メッセージと地図を確認する。
彼、加賀美は腕時計で時間を確認した。
先日、日本から送られてきた任務内容は、いつもよりも異色だった。
日本国内で起こったサイバー攻撃の発信先元がどうやらパリであること。
それを突き止めたのは、サイバー対策本部ではなく、ある人物であること。
任務はsaekiという人物からだった。
公安部に移動になって、上官が変わったが会った事もなければ、声も変声されていてどんな人物か分からないまま遂行していた。
刑事課だった自分がなぜいきなり公安部へ、それも海外出張の構成員に選抜されたのか…噂だと警視庁の公安部員は捨て駒と称されているからあまり期待はしていない。
そう吹っ切れてからは、何かが自分を変えたのか人が変わったように何もかも楽しめるようになった。
「それじゃあ行こうか。」
サイレンサーを付けた銃を忍ばせ、アパートの一室に向かう。
日本警察官は日本の平和のために生きるのだ。
正義のためではない。
国の安全、平和を守るため。
それがたとえ、自分のなにかを崩れたとしても、その小さな何かで日本が救われるのならば。
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