13病院にて
都内某所の、とある病院。
「検死結果を聞きに行くからって、あの人が連絡してきたのに、部下に出向かせるって横暴よ。」
白衣を着た年配の女性が、和田に詰め寄っていた。
「同行予定だったんですがね、寄り道の所轄で確認したい事があるそうで、後から来ますよ。」
「どうせ、私と顔合わせしたくないだけよ。」
「そんな事ないですって。」
和田は、後ろからやって来た人物に気付いて、ほら、と言った。
「朝からうるせーのは、いつ治るんだ。」
ああ、と女性は溜息交じりに呟いた。
「それはこっちのセリフよ。何回煙草はダメって言ってやれば気がすむの?おかけで、」
ほらと、差し出した物を見てダンは笑った。
「吸いもしないのにポケット灰皿なんか持ち歩いてくれちゃって、律儀だねぇ。」
「あんたが非常識なのよ。警察官の癖に。ねえ、そう思わない?」
と、突然振られた和田は、やれやれといった感じで肩をすぼめた。
「いや、流石元夫婦だとしか。」
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