2姉の話
東京都新宿区のとあるカフェに、女子4人が丸いテーブルを囲っている。
大きなホールケーキが2つと大きなパフェ、それぞれドリンクが並べられている。
「サキが結婚かぁ、そりゃ天地もひっくり返るよ。」
フユ子は、頬杖をつきながら言った。
「ひっくり返ったらこのケーキどうやって食べるのよ。あんたのその特大パフェもただの甘い泥よ。」
「式は夏でしょ。サマーウェディングね。」
特大パフェを頬張りながらも続ける。
「暑い中みんな宜しくね。」
「フユ子はする気あるの?」
「そうそう、仕事変えなよ。休みの日も呼び出しあるかもしれないからってスーツでしょ。刑事は大変ね。」
今日はサキの結婚前の女子会だ。フユ子がなかなか都合がつけず、3人でよく集まっているらしい。
ようやくの事で新宿のちょっと高いスイーツが美味しいカフェに来ていた。
「スーツって楽だよ。誰にでもなれるし。それに私はみんな見送ってからでいいかなぁ。取り残されるのは慣れてるし、まだやらなきゃいけない事あるし。」
カラン、とスプーンをグラスの中に置いた。
「そんな事言ってるなら、あんたの親は一生死ねないわね。」
頬杖している左腕の腕時計をちらりと見た。
Eldest daughter
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます