異世界ものを執筆中であるが
子供の頃はみんなが右に行きたいと言えば左に行き、みんなが左に行きたいと言えば右に行く。そんな子供だった。
けれど、僕もいい大人だ。みんなが左に行けば、右に行きたくても左に行くし、右に行きたいと言えば左に行きたくても胸の内にしまってついて行くぐらいの社会性を身に着けている。
そんなわけで、みんなが異世界ものを書いたり読んだりしているわけだから、僕もそのビックウェーブに乗じたい。まったく読んだことないけれど書きたいのだ。
ようし、書くぞ! と意気揚々とオリジナル異世界の海に飛び込むのだけれど、これがなかなか上手くいかない。
参考に、アニメを見たり、本を読んだりするのだけれど、筆がまるで進まない。寝る前に妄想だって欠かさないのだけれど、すぐに眠ってしまい、けたたましいアラームによって現実世界で目が覚めるのだ。
物語を作るうえで、重要なのは、個人的に人生経験だと思うのだけれど、僕には異世界に行った経験はない。つうか、みんな行ったことあるのだろうか? 言ったことのない世界のことを、どうしてサラサラと書けたりするのだろう?
とにかく、僕は異世界から嫌われているのだ。がはは、お前は一生現実の奴隷なのだ! と死刑宣告をされているのである。
まったく、こんなことではダメだ。ポジティブのかけらもありゃしない。
だけど、僕はある秘策を思いついた。
それはアルコールで頭を酩酊状態にさせ、執筆するのだ。
これが、なんとも素晴らしいもので、アヘアへ言いながらキーボードをタイピングすることが出来るようになったのだ。
思えば、異世界ものの小説やアニメって、ある種、向精神薬に似ていると思う。頭を馬鹿にさせ、余計なことを考えるすべを無くす感じが実に似ている。
逆説的に異世界ものはドラッグなのだ! そうか! みんなこれに魅入られていたのだな! ようし、わかったぞ。書いてやる書いてやる書き殴ってやるぞう!
察しのことかと思いますが、僕はいま、頭がアルコールでやられている。
この勢いで異世界もの書くぞう。ふひひ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます