第2話 繁栄として
最初それを発見したのは若かりし頃の父だった。毎朝国の西側の塔から地平線を眺める習慣があった父は、ある朝、遙か遠くの地平線に砂漠を泳ぐように移動する巨大な影を見つけた。父は、それを親戚に話したが信じてもらえなかったという。当然と言えば当然だが、当時の青年はそれを証明するため両親の
しかし、ある日を境に人々は一人の青年の言った巨大な影の存在を信用するようになった。突然、これまで不漁だった
そして、その存在が認められたのだった。
その巨大な生物は極東のクジラという生物に似ていると、後日王立生物研究所の学者が民衆の前で説明した。そして、その生物をグルクと、”幸せ”を意味する”グルク”と名付けた。
そしてそれにいち早く気づいたのも父だった。
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