淡々とこなす亀
土日明けの月曜日は憂鬱だと言う人がいる。折角の休日なのに、テーマパーク等が休みで、家でゴロゴロするしかないなどと嘆くのは私だけだろうか。
「確認させていただきたいのですか…」
「はい、どうぞ」
そのメガネをかけた亀は、工場労働の流れ作業の如く、淡々と表情を変えることなく私の言葉に応答する。
「そうですよ。…ええ。はい。」
ちょっと形の悪いものははじき、文句のつけどころの無い立派なものには当然の如く二重丸をつける。ああ、また同じやつか。これさえやっとけばやり過ごせるな。固さは甲羅並みで、味をしめた亀は更なる勘違いに走る。あたかも自分が正しいのだと自身の行為を正当化する。
心が錆び付いてるなあ。
その亀は見た目以上に獰猛な牙を備えている。見た目に騙されてはいけないのである。
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