第21話・事件の真相
この店からそう遠くない場所にある宝石店から、合計一億円相当の貴金属や宝石が盗まれた。暗黒街を
その人物は、いとも簡単に強化ガラス製の展示ケースを破壊し、持っていた小さめの袋にザラザラと宝石類を入れて、現れた時と
呆然と手のひらの上にある宝石を見つめながら、長谷寺が確かに魔物である事を実感し始めていた。彼に自分達の常識は通用しない、この
「─…ありがとう、綺麗だな…」
「ゆるしてくれる?」
「……相手は、選べよ?」
「わかった!」
もっと彼のことを知らなければ、何も出来ないまま突然、
降りてきた三人を見た店内の客達が、ザワつく。それは、彼等三人がまとう雰囲気が、あまりにも異様だったから。原因は、迅と透が邪神の空気に呑まれたせいで、不気味さが五割増し程まで
「白夜くんっ泰地くんっ、やっほー!どしたのー?」
顔やシャツは綺麗なものになっているが、片手に
「偶然だねーっ、僕ココに住むんだよー」
「……センセー、なんでソレ持ってんの?」
「コレ?」
[ソレ]と千歳が指差したのは、血塗れの国語辞典。長谷寺は辞典を持ち上げて、まだ乾き切っていないというのにカウンターへ乗せた。迅と透はゆっくりと天を仰ぐ、そんな事など
「僕はあんましココの言葉の意味が分からないから、何を伝えたいのかこれで調べて貰おうと思ったの!いいアイディアでしょっ?」
褒めてくれと言わんばかりの満面の笑みを浮かべ、すぐ隣にいる石川の顔を
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