第3話・やぁこんばんわ
ニコニコと笑いながらカウンターの椅子に座る青年を目にして、カウンター内の男性は
「そういえばさぁ、
「……5年ぶりに、いきなり1人で来たと思やぁ
「え、そうなの?おかしいな、シャツにスーツなら大丈夫って言われたんだけど…ちょうど部屋に置いてあったし」
アルフォンソは確かに[シャツにスーツ]と伝えたのだが、青年の頭の中では、彼が普段着ている服に変換されてしまった為に、今のセットになったのである。心底不思議そうに首を
「大丈夫じゃないほうに解釈したんだな、あとで
「はぁい、いただきまーすっ」
アルコール度数が高いそのカクテルを少量ずつ飲み、舌に
彼等が最後に会ったのは、ちょうどこの一帯で
「ねぇねぇ迅ちゃん、今日泊まってってイイよね?」
「…泊まってけ、マンションの1階フロントで倒れて大の字で寝てるよりゃマシだ」
この青年は、何をするにも
「これで終わりにしとけよ?なんか用事があってコッチに来たんだろ?」
「はぁい、あ、そうそうっ!僕ね、この
思わず、迅のシェイカーを振る腕が止まった。彼の認識では、目の前の青年はドジで年不相応な無邪気さを持ち合わせた戦闘狂だ。何度も[学校の教師]という単語を頭の中で繰り返し、数分してようやく理解すると、グラスにカクテルを注ぎながら青年を見つめて言った。
「
「うん、まじー。明日からだってメッセージ来た」
「学校どこだよ」
「えっとねぇ、ちょっと待ってね?」
大規模な学園都市である
.
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