第2話

結局のところ、誰がなんと言おうと、私はダメな人間なのだ。ひっそりと、どこか誰も知らぬような場所で息を引き取る末路がお似合いな、そんなちっぽけな人間。社会の歯車にすらなれないような、愚かで矮小で怠惰な人間だ。

変えようと、思ったことは当然ある。だが私は変われなかった。私には決定的なまでに堪え性がない。いつもいつも、あと少し、というところで必ず誰かを裏切ってしまう。どうしようもない。本当に、どうしようもない人間だ。

私は、私の親を含めて、私と関わってしまったかわいそうな人たちを心底同情する。自分自身に嫌気をさしているような人間と関わってしまったことは、彼らの人生にとって汚点にしかなりえない。よく私などと、と思う。いったい、誰が信じるのだろう。誰よりも信用せず、誰よりも疎み、誰よりも憎む相手が、よもや自分自身であるということなど。嫌い、などというかわいらしい感情はすでになく、あるのは生きていくうえでより一層昇華された感情だけだ。

そして私は、あさましくみっともないことに、死ぬ方法を探し、考えることはしても、実行に移すことなどできはしない臆病者なのだ。外側を覆い隠すハリボテを、自ら突き崩す勇気もないまま、私は今も生きている。

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