第36話 コボルト退治

 しばらく山道を下ると、大量の小さい犬が待ち構えていた。

 各々が武器を持ち、二本足で立っている。

「ターゲットはあれです。まだこちらには気付いていないようなので、先制攻撃しましょう」

「って、数が多すぎねぇか!?」

 20体どころか、50~60体はいる。

「そうだね。どうしようか」

 アリスのつぶやきにチェシャが返した。

「もちろん全部倒すんだよね~。めんどくさ~い」

(確かに)と心の中で同意。

「では、ジュンヤ、あの辺りに隕石落としてください」

「了解」

 群れのど真ん中に意識を向けて…………

隕石メテオ!!」

 魔法命中スキルが発動したのか、狙ったところに隕石が落ちた。また、弱点突きスキルが発動したのだろう、一番犬が密集しているところに落ちた。

 俺の隕石はそこにクレーターを残し、砕けた。

 おかげでコボルトは半分ぐらいに減った。

 相変わらず威力強いなこれ…………。まあ、それが役に立っているのだから結果オーライだな。

 こちらに気付いたコボルト達が坂を登ってきた。

 ラビが指示を出す。

「アリスは坂の下にいるコボルトたちを殲滅、上がってきたゴブリンは僕とジュンヤが相手をします。チェシャは回復と支援を」

「「「了解」」」


 俺はこのとき初めて一体感というものを知った。

「剣技、へビィスラッシュ、ダブルスラスト!」

 俺は、二本の剣で同時に剣技を繰り出し、

「槍技、フラッシュスラスト!!」

 ラビは、槍を使って相手を叩き潰し、

風刃斬ウインド・スラッシュ!!!」

 アリスは、魔法で広範囲の敵を殲滅し、

大回復ハイ・ヒール!!」

 チェシャは、仲間の支援に徹する。

 コボルトたちは、そんな俺たちに成す術も無く、散っていったのだった。

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