第13話 ゴブリン討伐作戦

 俺たちが町に着いたときにはもう夜だった。あの後、どうやってゴブリンを駆逐するかという作戦会議をしてから長老の小屋を出た。

 ちなみに今回は、音を立てないようにこっそりと行ったためどうにかゴブリンに見つからずに帰れた。暗い中では見つかりにくいのだろうか。

 もちろん酒場は閉まっているので、ファイが手料理を振る舞ってくれた。ポテトグラタンとサラダとスープだった。美味い。ここ最近肉しか食べていなかったので、久しぶりの野菜は身にしみた。

 そして翌日、酒場で冒険者を集め、長老の小屋で考えたゴブリン駆逐計画を発表した。

 作戦はこうだ。



 まず、いつも同じところにいるキンコツゴブリンにあえて接触し、追尾魔法トレーサーをくっつける。そして、あえて泳がせて、ゴブリンの巣まで案内させる。そうすれば、後は大勢の冒険者とともにそこに乗り込み、ゴブリンを皆殺しにするだけだ。

 説明し終わると冒険者たちから歓声が上がった。

 しかし、それだけといえども相手の数は不明で、どれぐらい殺せばいいのかがわからない。しっかり用意すれば大丈夫なはずだ……と思う。ゴブリンのボス――ゴブキングを倒せば群れは解散するから、それを倒せばいいはずだが、多分強いだろう。とても不安だ。



 具体的なことを話し合いで決めた。結果、作戦開始はその日の夜になった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る