十二月二十七日、二十八日

 二十七日。

 聖夜を過ぎた今日までに、友人たちからちいさなお菓子をいただく。手製のクッキー、子どものおやつ、いつかのお返し、アドベントカレンダーの贈りものなど。

 もしいま天使か妖精かがたずねてきても、ためらわずにお茶会をひらける。キャンドルをともしたテーブルで、冬の詩か、短いおとぎ話を聞かせあうのはどうだろう。


 二十八日。

 朝。そらには雪でできた月。山々のりょうせんも銀にひかっている。

 比較的暖かい日が続いていたけれど、きょうは風が冷たい。村の道に霜の子がはしる。庭では金柑きんかんじゅくしはじめている。

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