十一月九日、十日

 九日。

 自室のようえをする。風景写真の氷石こおりは自らのなかににじう。机に出す冬の星図。洗いたてのブランケット。

 集めたり、いただいたりで、あたたかみのある青いものがえた。


 十日。

 外出。とある大会の一日目で、きゅうけいはさみつつ、五本観劇する。

 終わったあとに同行の友人と夕食。とりとめもなく感想をわす。わき目もふらず、ひとつごとに取り組んでいる明るさ、楽しさ。なつかしく思う自分と、いまもそうあれると前を向く自分とがいる。

 そらに、爪先ほどの月がかがやいている。

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