四月十四日

 田植え。予定では来週だったのを稲苗いななえの生育がいいので前倒す。くもっていて肌寒い。雨は午後からとのこと。


 機械が入らないすみを手植えするのは代かきの整地板とんぼりと同じ要領で、あとは苗箱運びや洗いものに時間を費やす。

 田植え機は働きもの。うるんだ土の布地へと、ひと刺しひとさしなえいつけていく。白骨か、甲殻で組み立てられたような爪の回転がいい。


 そのうちに、手伝いにきていた若苗の少年とその弟がわたしを呼んだ。

 軒下に蜂の巣があるらしい。先日家の周りを飛んでたやつに「巣は作らないでくださいね」と頼んでおいたのに。

 見てみると確かにある。女王蜂か、ひとり熱心にしがみついているのも見える。全体はまだ指でつまめるくらい。

 で、この辺は子どもたちがよく通るし、毎年の先約もいるところなので恐々除去する。外してみると卵がいくつも産みつけられていた。先約のつばめが電線にとまって、こちらを見ている。


 昼。弁当。食べている間に雨が降ってきたので片づける。午後は中止。

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