四月十五日

 雨の音で目が覚める。低くうなるような音。時刻として日の出を過ぎたあたり。窓の外は暗さよりもけぶる白さのが目立つ。


 よいの口から散歩。見る間に星が浮いてくる。半日続いた雨はそらまで綺麗きれいにしていった。うれしく二時間も歩く。

 かえるが道みち、いっぱいに鳴いている。せわしいもの、のんびりもの。そばを通るとだんまりになるのと、しーらんふうで鳴いてるもの。彼らがいなければ秋の夜までどれだけさみしいだろう。


 西の山に隠れるようにペテルギウス。寒さのごと楽しませてくれた星々は暦の向こうへいく。

 東から春の金剛石ダイヤモンドがあがる。コル・カロリ。アルクトゥルス。スピカにデネボラ。北斗七星ほくとしちせいも。


 軽い気持ちではじめた随筆ずいひつもどきも毎日ぼつぼつ書くことがあって十遍じっぺん続いている。不精者にしてはまあまあと自分でめておく。

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