第26話 『革命』 その7

 そうなのです。


 確かに、先日の儀式のとき、なぜか、ぼくは平気だったんです。


 今思えば、それは随分と、おかしなことだったわけです。


 そこで、ぼくは主張しました。


「キューさんと一緒ならば、まあ、いいでしょう。彼も、同じように組織からの依頼を受けてるから、同じ立場ですよ。」


「これは、ロボットでしょう。ううん。困ったな。」


 相手は考えていました。


「まあ、いいでしょう。バッジもあるし。」


「そうそう。」


 実は、キューさんはこう言ったのです。


『あなたが毎日飲んでるお薬。あれ、実はあのガスの解毒剤として使えるね。つまり、あなたにはあのガスは効かないね。この際、『主様』の立場を利用して、情報収集するのね。いざとなったら、ぼくが助けるね。あれ以来、ぼくも対応策を取ってるしね。』


 ちょっと、危険かなとは思ったけれど、なるほど、もしかしたら、何か出てくる可能性も大きいかも。


 キューさんが言うには、『司祭』自身も、ガスに酔ってるんだとか。


 上手くやれば、『主様』の神格化だって可能だというわけです。


 まあ、そこまでする気は、ぼくにはないけれど、興味はかなりありました。


 冒険心というやつです。


 しかし、キューさんは、ちょっとそれ以上を計算していたらしいのですけれど。



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