第280話 あとがき(6)

 と、なれば?


 魏の覇王様が平常心を保てる訳も無く。


「……お前達二人。そろそろいい加減な所で辞めておけよ」


「……そうですよ。董卓の言う通りです。袁術も、曹操も。そろそろ喧嘩をやめておきなさい。みなも見ているのだから」


「……二人とも、怪我をしたらいけないから。もうこれ以上の喧嘩はやめてよ。お願いだから……」と。


 自身の顔色を変え、二人の戦姫の様子、顔色を窺っている。


 二人の主様である理樹李儒からの諫め、嘆願にしても、二人の戦姫は聞き入れる事もしないで。


「やったなぁっ、袁術! よくも僕のこの顔を叩いてくれたなぁっ!」


 魏の覇王様が、仲の暴君様へと罵声を吐けば。


〈バチン!〉だ。


 やはり、『バチン!』と、エルフなお嬢様の雪のように白い肌が赤く染まるぐらいの勢い、強さで、平手打ちの仕返し、叩いてみせる。


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