歪みゲージ


 前回、体重計の話でさらっと”ひずみゲージ”なんて書いてしまいましたが、そもそもひずみゲージって何? という方もいるでしょう。


 ひずみゲージとは、物体の歪みを計測するセンサーのひとつです。物体は、力を受けると内部に応力おうりょくが発生します。この応力というのは、工学系の専門学校や大学に行って最初の頃に習う、つまり基礎的な知識なのですが、要するに受けた力に対して物体内部に生まれる力です。物体は、この応力によって変形します。

 歪みとか応力とか、工学系にとっては当たり前すぎて、改めて説明するのが難しいというか、これでいいのか少し不安になりますね。


 一方、金属が変形した場合、その電気抵抗値も変化します。これを利用して、物体の上に抵抗体を貼り付けておけば、物体の変形に合わせて抵抗値が変化するようになります。抵抗体は、大抵つづら折りのように一本の長い導線を折りたたんだ形をしています。

 抵抗値は、ブリッジ回路によって電圧に変換され、電圧の変化によって歪みの量を算出できます。これが歪みゲージのしくみです。


 これは金属の抵抗値を利用した歪みゲージですが、光ファイバーを利用した歪みゲージもあります。長い光ファイバーの一部が変形すると、そこを通る光の量が変化するという性質を利用した歪みゲージ――というか歪みセンサーですね――があります。いろいろな方式がありますが、金属の歪みゲージのようなではなく、で変化量を見ることができます。たとえば、石油採掘孔の圧力変化を計測する場合などに使われていますが、他の分野での利用も研究されています。


※捻ったタイトルつけようと考えたけれど、歪みゲージの話だけにここは真っ直ぐストレートなタイトルに……。

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