消せるボールペンは消えてない?
毎日、暑い手ですねぇ。まだ、7月の半ばだというのに、こんな調子だと、12月には灼熱地獄ですねぇ。あぁ、脳が沸いている。
そんな暑さのため、ボールペンのインクが消えてしまうという事件が起きているようです。これは霊や宇宙人の仕業ではなく、フリクションボールペン、いわゆる「消せるボールペン」の特性によるものです。
消せるボールペンが日本で発売されたのは2007年ですから、もう十年以上前のことなんですね。いや、時が経つのは速い。でも、その原理はもっと前から利用されています。
観光地などで見かける、温めたり冷やしたりすると絵や文字が浮かび上がる土産物に使われているインキも同じ原理です。うちにも、熱い飲み物を入れると、カーク船長たちが転送されてくるという「スタートレック」のマグがあります。
※開発元のパイロットが、インクではなくインキと表記しているので、ここではインキ表記に統一します。
消せるインキの色素は、特殊なマイクロカプセルになっています。このマイクロカプセルの中に「発色剤」「発色させる成分」「変色温度調整剤」が含まれています。それぞれ、(A)(B)(C)としましょう。常温では(A)と(B)が結びついているので、発色した状態ですが、温度が六十℃以上になると(B)と(C)が結合し無色になります。
消せるボールペンで書いた文字を、付属のラバーで擦ると表面の温度が六十℃以上になるので、インキが透明になり見えなくなるのです。
加熱によって結合が変化するのですから、当然、冷やせば再び(A)と(B)が結合して書いた文字が浮かび上がります。ですから、人に知られたくない秘密を消せるボールペンで書くことはお勧めしません。知られたくない秘密は、スパイ手帳の消える紙に書きましょう……。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます