「この架空ライトノベルがすごい! 2020」文庫部門所感
早いもので、今年ももうそんな季節になりましたね。
昨年は一位を八年の連載の末に完結を迎えた「常雪を見に。」が受賞しましたが、果たして今回はどうなったのか。単行本あんまり詳しくないので、基本的には文庫部門の話だけにさせていただきます。
とりあえず上位の顔触れを。
《文庫部門》
1位「スチーム・スチール・スティグメント」(ライコウ文庫)
2位「僕の青春だけ尺が巻かれてませんか?」(マーズ文庫)
3位「死に戻った幼馴染みがシンプルに怖い」(フシギ文庫)
4位「僕と彼女の魔術開発紀行」(キキョウ文庫)
5位「表川さんに裏ルートがあるような気がしてならない」(フシギ文庫)
6位「バカとマヌケ~偏差値2ミリの頭脳戦~」(山西ファイナル文庫ネクスト)
7位「高山イフはくだらない」(サターヌ文庫)
8位「この瞼の灼け落ちるまで」(マーズ文庫)
9位「尺八☆ブレイド!」(ライコウ文庫)
10位「先輩、今の業界なら間違いなく長文タイトルっすよ!~こうやってサブタイトルでも字数を稼いで文庫新刊一覧で圧縮が掛かりすぎて読めないレベルまで無駄に伸ばすっす~」(山西ファイナル文庫)
17位「神に至る病」(プルート文庫)
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表紙に載る
二位に来た「僕の青春だけ尺が巻かれてませんか?」もまぁ今ラブコメといったらこれだろうという一作なので特に異論無く。個人的におおと思ったのが「尺八☆ブレイド!」がトップ10入りしている事実。魔法少女×熱血×雅楽でパロディ満載、そのくせしてイラストレーターにかくラノイラストレーター部門でも5位に入っている若芽先生を起用する贅沢さ(褒め言葉)。まぁこれが広まって良かったです。
まぁまぁまぁまぁ……そして今回何より嬉しかったのは「神に至る病」が文庫部門17位、新作部門で9位に入ったことですよ! 分かってるねみんな!!!
※「神に至る病」
プルート文庫出版、
2024年、全世界で同時多発的に宗教的動機によるクーデターが発生し、世界に恐怖が渦巻く。日本で宗教学を専攻していた外交官の娘・
個人的な今回のベスト作品です。ジャンルがジャンルなのでどうかなと思いましたが、協力者票でここまで上がってくれて感謝しかねぇ……。
というか、上位陣あんまり読んだこと無い作品ばっかりだった……精進せねばですね。
新作部門ランキング内で嬉しかったのは、新作部門10位に入った『ラノベの皮を被った読解力検定』と謳われるほどに女主人公の語彙がはっちゃけてる「それは鈍色のウガンダのように」、16位の人類を体の一部が青魚に変質していく奇病が浸食していく中、抗えぬ運命の別れを描いた終末医療百合「やがて鯖になる」、24位の平成初期のとある地方都市で廃材アートを作る少女とその少女に恋をした主人公の恋愛を描く「県北コンクリート・ジャンク」あたりでしょうか。どれも読み応えのある名作です。
んー、簡単ですがこのぐらいでしょうか……ぜひ皆さんの感想も聞きたいところですね。ではまた。
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